62 闇が覆うこの世は何もなく

長年にわたり、守られ続けてきた、絶対壁イージスが、もうすぐ崩れる。


「シ・・ハイ」

ケルは世界を支配する。そして破壊の時が、やって来る。

―――空が赤くなってくる、そして、隕石が降り注ぐ。

更に、大地や、町上空に現れる、火球。

プラズマを帯びたそれは、核反応。

森、草原、城下町、いたるところで始まる。


ケルの目的は、全てを破壊し、粉々にし、無にすること。

 隕石が命中すると、衝撃波と、熱によって廃墟と化す。

核爆発が起これば、そこは焦土と化す。

それこそ城下町は人が密集しているため、

凄まじい被害が起きる。市民は備えてるとはいえ、誰も隕石や、爆発の想定なんかしていない。ただ、消えていく。


――カムイは絶望していなかった、

目の前にアリシャの顔が見えるから。


End66は目の前で、カマの様な脚を8本振り上げた。


「アリシャ・・」

見つめるカムイ。

何度も助けてもらったのに、ここで、死ぬなんて、許されないよ。

今度こそ、自分で守ると、誓っていたのに、出来なくて悔しがる。


そして振り上げられた、カマの様な脚は、

あっさりと、カムイの身体を貫いた。

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