【速報】魔法少女になりました。

projectPOTETO

【吉報】魔法少女が生まれました 0

「そういやお前は何か夢とかあるの?」


 母親が自分の子供に聞く。

 その子供は待っていましたと言わんばかりに目を輝かせ、一冊のスケッチブックをガバリと取り出して勢いよく捲る。

 あるページを開くとそれを母親の前に突き出した。

 そのページには一人の女の子がクレヨンで描かれていた。

 全身にフリルが装飾されており、片手には先端がハートになっているステッキを握っている。


「おおきくなったら、まほーしょーじょになりたい!」


 子供はその絵を見せながら無邪気な笑顔で夢を語った。

 それを聞いた母親は目を丸くするが、すぐに優しい笑みを浮かべて頷いた。


「そっか……きっと慣れるといいね」

「うんっ!」

「ちなみにどんな魔法少女になりたいの?」

「えっとねー」


 なんてない日常風景。

 仲の良い親子が暖かな陽気に包まれながら談笑をする。

 そこには確かな幸せが、笑顔が存在していた。

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