16歳、花の男子高生ですが婚活します〜先生、俺をヒモにして〜
宮野杏
第1話 先生、熱血教師は今どき流行りません。
今日は、高校2年生になって初の登校である。
「
「1組、一ノ
「俺も同じ。また一緒とかラッキーだわ、ホント」
「あぁ、クラス同じだと、いろいろ助かることも多いしな」
「お前、俺いなきゃクラスでボッチだもんな」
「黙れ」
一ノ瀬とは、幼稚園の時からの幼なじみである。
「はぁー」
「どうした樫村、そんなに休み明けの学校はイヤか」
「あぁ、イヤだね。休み明けの学校ほど嫌なものは、きっとこの世には両手で数えきれないほどしかそんざいしないと思う」
「両手で数えきれないほど存在するんじゃねーかよ」
「まぁそうなんだけど、って違う!俺がため息ついた理由は、そんな全国民が1度は思ったことのあるようなそんな単純なことではない!」
「じゃぁなんだよ」
「普通、幼なじみと言ったら、学校1の美少女とか、ツンデレとか、わ、私別に、あ、あんたことなんて、お、俺だって、お、お前のことなんて……
みたいな、両片想い設定とかだろ!なんで俺の幼なじみは、まるでリア充を絵に書いたようなおとこなんだよ! ありえない、すこぶるありえない」
「そんなんお前、俺だって思うわ!なんで俺の幼なじみは、容姿端麗、成績優秀、好感度、運動神経ともに抜群なのに、猫かぶりの性格拗らせオタクなんだって!つか、そんな夢みたいな幼なじみ設定とか、花の男子高校生なら1度は皆想像するわ!」
「だよなー、あー二次元の女の子と結婚したい」
「普通にキモイからやめろ」
「今日から2年1組を持つことになりました。
担任の第1印象。声がでかい。いかにも熱血って感じ。絶対結婚してなさそう。つか彼氏絶対いないっしょ。仕事命って感じ。これは、仕事頑張りすぎて婚期逃したやつだな絶対。歳は……30代後半ってとこか。
「今日はこれで下校になるんだけど……学級委員だけ決めちゃいます。誰かやってくれる人いますか」
「……」
だよなー、ふつーこーなるわな。
「はい、俺やります。去年もやったので」
「ありがとう。じゃあ樫村くん、早速この後仕事頼める?」
「はい、わかりました」
「よっ、さっすが樫村!学年1のイケメン」
「樫村くんカッコイイー!」
周りからの反応は完璧。さすが俺。
でも……先生、熱血教師は今どき流行りませんし、俺は暑苦しい人嫌いです。
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