12枚目 おじいちゃん診断は続く
「はいはい!次自分がいい!自分はドープなのが聴きてえ!」
「そうじゃな、おぬしはcLOUDDEADの2ndアルバム、"Ten"じゃな。」
「あ、未修学だ。Anticonの人たちだよな~?」
「おぬしは堪え性がなさそうだから実験色のつよい1stよりも、よりキャッチーで歌心も加わった2ndを推すぞ。Why?のYoni Wolf、ThemselvsのDoseone、Odd Nosdamが参加したAnticonというレーベルのスーパーグループじゃ。」
「信用してるからな、じじい。買うから聴かせてくれ!」
暗くじっとりしているけれど、様々なジャンルへのフックを感じる音使い、歌ともラップともつかない独特の声質のMCが聞こえてきます。
「アンダーグラウンド・ヒップホップと言っても、ジャンルに於いて随分横断的な雰囲気があるわね。これ、ヒメやテンコもイケるんじゃないかしら?」
「うん、エレクトロニカっぽくて好きだよ!」
「あたしもこのエクスペリメンタルな雰囲気は好みだな。」
「うおー、ドープ!アブストラクトなビートがいい!呪術的な雰囲気があっていいな。そしてメロディーがキャッチーで聴きやすい。なんかカテゴライズしづらい音してるのもグッドだぜ!」
「冥途亭、こういうのもあるんだね~、さすがの品揃え。」
「まあ客が売っていくものなので、色んなものが集まるんじゃ。"Dead Dogs Two"なんぞおぬしらみんなで聴ける曲じゃろうて。」
ということでケイちゃんもレジ脇から伸びているカウンター席に座って、コーヒーを飲み始めます。酸味が抑えられて舌触りの良い苦味のコーヒーは、プレスで淹れられているので、油分が多く、芳醇な香りが楽しめるのです。
☆ ☆ ☆
cLOUDDEAD - Ten - 2004
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