もののけは笑うが如く

暇の三

第1話鬼の入間にお洗濯

「まさか、もう一度ここに来るとはね」


ーーにゃん、、かわいらしい猫が「女の子」に抱きついている


「こーら」

そういいながら、もふもふと腹を触る人間ーーふと、こちらの方を向く

「あ、こ、こんにちは伊津之目いづのめです、、伊津之目瑞樹いづのめ

瑞樹です、今日から、お、お願いします」


女かなと思ったら、男か女わからない人物だった

「お二人とも、どうぞ中へおあがりください」


ーーそこは、リッパな西洋屋敷だった、、、立派な建物のゲートを抜けたら

和風屋敷に切り替わったが

「、、、おかしい、西洋風屋敷じゃなかったっけ」


ーー元々この家は、彼女、禍津日港まがつひみなとの御父上のものだった

まぁ、禍津日は、基本的に家では自室からでなかったから愛着なんてないが


「そうですねーここはもともと「ファイヤーランス」の持ち家でしたもんね

ですが――今は私たちが買い占め、、、このように和風のお屋敷に改装しちゃいました」


そういって、中へ上がらせる


そしてそのまま、和室で正座して

「あの、伊津之目さん」「はい」

男の方、大山津切絵おおやまつきりえは、声をかける

「あの、猫ちゃんは」

「野良ですよ、でも、みんなから「弁天様」とか呼ばれてますよ

声が、、、少し、三味線に似てるので」


ーー弁天が、伊津之目に飛びつく

「こーら、弁ちゃんだめでしょ、まったく、あ、そうだ、私これから少しやらないといけないことありますので、説明は「執事」からしてもらってください」


「呼びました」


執事と呼ばれた男が出てくる「それじゃ後の説明よろしく」

「はい、わかりました」


ーーこの家は、地下室がある

(あれが、あの人が、、、日ノ本呪術協会特別緊急装置の「墓守」

自動人形の整備師オートマトンのなおしや伊津之目瑞樹)


「ここは、大勢の子供たちがいるんです、だから、「東棟」は少々うるさいかもしれませんですが、「東棟」に行ってはいけませんよ」


執事と呼ばれた和服の男はそういう

「--お父様も言っていた「東棟」には鬼が出るって」


ーーーまだ、彼女の父の持ち家だったころ

「東棟」へは絶対行くなよく言われていた


「東棟の怪物」


一方

「にゃーにゃ―(食べ物をくれよーおなかすいたー)」

「はいはい、にぼし」

地下へ伝わる階段を前にというかおりながら、一匹の猫と一人の人間は

じゃれあっていたそうな

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