4


 それは、わたしが産まれる前のことだったそうです。


 あとひと月もしたらわたしが産まれる、そんなとき。


 お母さんは、交通事故にあったらしいです。


 それは夜。


 月がとてもきれいな夜。


 お父さんと、夜、近所の公園までお散歩に出かけていた時のこと。


 急に飛び出してきた一台の車にはねられて、お母さんは、血だらけで、もう意識もなく、このまま息を引き取る――、そんなとき。


 悪魔と契約、したんだそうです。


 それは、夢のような、本当のお話――

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る