金にきたない私は婚約破棄される!!

一ノ瀬 彩音

第1話 令嬢 亜理紗

私は今、自室に居るのですけれど、高級な椅子に座ってのんびりと

ティーカップに入っている紅茶を飲みながら過ごしているのです。


のんびりと過ごしていてもつまらないのでティーカップを

高級なテーブルの上に置いて高級な椅子から立ち上がると私は自室から

出るのです。


自室から出ると一人のメイドが私に声をかけてくるのでした。


「亜理紗様にお客様が来ています」


「何方様ですか?」


「わかりませんが亜理紗様とお会いしたいという事らしいので」


「そうですか、わかりました」


メイドは歩いて何処かへと行ってしまうと私は玄関まで行きます。


ゆっくりと歩いて玄関まで行って玄関扉を開けるとそこには

工藤優斗クドウユウトが立っているのでした。


優斗は私の婚約者で年齢が同じ24歳なのです。


それに優斗自身はごく普通なサラリーマンです。


「優斗じゃないの」


「やぁっ、亜理紗」


私のお名前は仁科亜理紗ニシナアリサ


「どうしたの?」


「近くまで来たから会いたいなって思ってな」


「今日お仕事はお休みなの?」


「あぁっ、お休みだ」


「なるほどね」


どうやら優斗はお仕事がお休みでここに来ているようです。


どうしてここの近くに来たのかは知りませんけれど、余計な事は

聞かない事に致します。


「どうぞ、上がって下さい」


「そうさせてもらうよ」


私と優斗は家の中へ入ると私は先に上がって優斗も上がると

優斗はこう言います。


「相変わらず、すごい所に住んでいるよな」


「そうね」


「俺もこういう家に住みたいな」


「優斗には縁がないかもしれないわね」


「そうかもしれないな」


「立ち話も良くないし、私のお部屋へ行きましょう」


優斗が頷くと私のお部屋へと向かうのですが、優斗がいきなり

衣服越しから私のお尻を触るのです。


「きゃあっ、何をするの」


「亜理紗のお尻って柔らかいな」


「何を言っているの!! エッチ!!」


「悪いな」


「もうっ」


私は優斗と一緒に私のお部屋へと向かっててお部屋に着きますと私が

ドアを開けて中へ入ると優斗もお部屋の中へ入って来るのです。


私はドアを閉めると優斗と一緒に高級なテーブルと椅子がある所へ

移動するのです。


「優斗、座って下さい」


「座る前に聞きたい事があるんだけどさ」


「何かしら?」


「この椅子とテーブルっていくらするんだ?」


「当てて見て下さい」


優斗は頭を抱えてじっくりと考えているようです。


考えが終わったのか、優斗はこう言ってくるのです。


「椅子とテーブルを合わせて100万円だ」


「不正解です」


「いくらするんだ?」


「椅子とテーブルを合わせて1000万円です」


「げっ、そんなにするのかよ」


「はい」


「亜理紗って令嬢なのはわかるけどさ、金にきたないよな」


「どういう事ですか?」


「そのままの意味だけどな」


「私はお金持ちなので当たり前でしょ」


「そ、そうだな」


優斗の顔を見ていると何か不安を抱えているような感じです。


婚約者である優斗ですが、何事も起きない事を祈ります。


優斗は椅子に座ると私も椅子に座って優斗に声をかけるのです。


「優斗はここへ会いに来たと言いましたが、本当にそれだけなの?」


「実は言うと大事なお話があって来たんだよ」


「大事なお話?」


「そうだ」


優斗の大事なお話とは何でしょうか。


私にはさっぱりとわかりませんでした。

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