第5話 血清を作り出せ。
「嫁! 大丈夫か!?」
「あぶぶあヴうヴううあうあぶぶぶあヴうっヴヴっヴうヴうあああヴぶうっぶううばあぶうヴ」
嫁の状態を簡単に診断する。
「・・・これはマズい」
冷汗が流れる。
実は診断してもよく分からなかったけど、たぶん呼吸停止すんぜんだ。
料理対決したり、俺がゆっくり塩バニラを食べていたりしたから、嫁がアイスを食べてから1時間ぐらいが過ぎている。
嫁が今も生きているのが奇跡だった。
ドンッ!
俺は拳で強く机を叩きつけた。
「クソッ! 俺がゆっくり塩バニラを食べていたばっかりに!」
料理対決じたいは3分ぐらいですんだけど、塩バニラがおいしすぎて、目の前で苦しむ嫁のことも忘れて、一時間ぐらいゆっくり味わいながら食べてしまった。
「全部・・・俺の・・・せいだ・・・」
俺は深く後悔した。
目の前には苦しそうな嫁がいる。
パンッ!
俺は自分のほっぺたを叩いた。
「しっかりしろ俺! 後悔なんて後でいくらでもできる! 今は嫁を救うことだけ考えるんだ!」
俺は考えた。
「そうだ。血清を作ろう!」
抗毒血清のレシピ。
1.毒を取る。
2.冷凍して濃縮。
3.家畜に少しずつ毒を注射。
4.家畜の体内で毒を中和する抗体ができる。
5.首から血液を吸い出す。
6.純化・濃縮して完成。
俺は毒アイスを飲んだ。
「まっずい」
なんとなくで、体内で毒を濃縮し、毒を中和する。
俺は思いっきり首にフォークを刺した!
「痛っ」
ザシュッ! ブッシュウウウウウウウ!!!
「血清の完成だ」
首から出る血を嫁に飲ませた。
「・・・・・・・・・・・・あれ、私どうしたんだっけ?」
嫁が目を覚ます。
血清は効いたようだ。
「やれやれ」
俺は足を組んで、テーブルに座り、すっかりぬるくなってしまったコーヒーを飲むのだった。
読者A
「すごく勉強になる話しだった。今度やってみよう」
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