総力戦の開始である。

第49話 決心。

 メタですが、ちょっとした設定変更をお読みいただいたかな、諸君。



「うむ、私は決めたよ。決めた」

「何をですか、ご主人」


「これより会議を行うので主要リーダーを集めてほしい」


 ということでみんな集まり。



「これはね、別にソラを助けるためじゃない、この町の存亡がかかっていることでもあるんだ。ソラの国は、今滅亡の危機に瀕しているのはわかるね」

「はい、相当なオークの攻勢を受けているようです」

「そうしたら、あそこで何をするかはわかるね」

「ああ、奴隷獲得と繁殖だな」

「そうなるとどうなる」

「うーん、国力増強でありんすなあ……」


「そう、ここで止めないと、北に一大勢力の蛮族国家ができてしまうのだよ。悪いがオークは相容れない文明を持っている、蛮族だ。文明の町であるわが町とは相容れない」


「そして、止まらなかった場合に進むのは、国力が弱まっているヒラの国家ですね」

「そう、今最大の支援をして必死に食い止めようとしている。でも、間に合ってないのが現状のようなんだよ」しっぽぱしーん!


「そこでだ。わが町は、この2か国を助けることにした」


「マジですかい、お頭!?」


「かなりマジのマジ。まずはここを国として独立させる。じゃないと同盟が結べない」


「同盟、独立……っすか」


「うむ。悪いがここまでは決めたし、ここから先の展望も決めてある。みんなには心構えと覚悟を持ってほしくて、ここに呼んだんだ」


 先の展望とは……


 ・まずヒラ国家との道の接続、兵站による最強穀物モロコシの供給

 ・ヒラ国家の救出と同時に、兵士をすべてソラ国家に回す。わたしと、エンたんもつれてね。そう、巨大魔法陣構築して、城で籠城する。絶対にここは渡さない

 ・このうち、我が国家最強の兵士ケンタウロス部隊は相手先の兵站をつぶすなど、徹底したゲリラ戦を行う。ケンタウロス部隊は集められるだけ集める。傭兵もいとわない。

 ・兵士は順次民を兵士に作り直す。一般男性は槍部隊、魔法力のある「男女」は「魔導銃」(魔導猟銃ではなく)を持って錬成することとする。


 『総力戦』である。




「という感じ。みんなの覚悟と、命をもらいに、今日は集まってもらったんだ」しっぽびたーん!


「市長、ついにこの時が来たか。俺ら木こりは最速で道を作り上げてみせるぜ」


「あっしはモロコシ供給をさらにさらに増やしますぜぇ!」


「うちは鉄の糸が織り込まれた服っすね。鋼鉄はこっちに回してほしいっすね」


「高炉が壊れるまで鋼鉄は作るわよ。壊れたらいいの買い直してもらえるしね」


「貿易は任せろでありんすー」


「先陣を切るのはこのハルキと」


「私でガンスな」


「よし、じゃあヒラちゃんのところに開通した時点で独立を宣言するからね。まずはヒラちゃんにこの村を守ってもらうから。ここの防衛魔法陣は攻勢もする永久版をエルたんに書いてもらおうね」




 やってやりますとも。ここで失敗したらいずれこの町が死にますからね。



 やってやりますとも。

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