総力戦の場面ごとに1話1話書くので、極端に文字数増えたり減ったりする。タイトルに文字数書くから許してほしいって泣いてるきつね
道路開通までにできること2591文字
号令を出したらやることってのはそんなにないわけで。本当私が必要なのって魔法陣の時の魔素込めくらい? 楽な商売だなあ。しっぽブンブン丸。
魔法陣は前かいた複合魔法陣があるでしょ、あれで十分らしい。エルたんがそういうならそういうものだ。
民のみんなの意識は高く、我先にと兵士の訓練を受けてくれてる。うれしい……。
まあまずはヒラ国家への接続が最優先なんだよね。いくら精強な軍隊を作っているわれらでも、道がないとどうにもならない。地球のローマ軍なら道作りながら前進してたけどね。我々は道グループと兵士部隊に分けて行動します。
まだまだ武器の生産が追い付かないので、訓練は木の棒で行うんだけど、棒の長さは想定している槍の長さと一緒なので、訓練になりますね。きつねがコーチとなって訓練しているのは同じ。
魔導銃は開発中のものをそれなりの人でも扱えるように魔法陣を書き換えて、生産し始めました。
自室でしっぽダンスをしていたらハルキ君が来ました。
「ああ、ここにいましたか。捻出できる兵士の量を算出できたので、報告に上がりました」
「おおー、どう? どれくらいいけそう?」
「普通じゃありえない数字ですが、総住民の3分の2、200名は兵士になれると思います」
「すごいの?」
「かなり」
内訳は兵士が140名前後、銃兵士が40名前後、魔法部隊が20名前後、だそう。
「なんかすごいんだね。傭兵はどうなんだろ」
「それはアキンドさんが詳しいですね」
というわけでサクラの砦3階に出向いてアキちゃんと対面。
「そうでありんすね、50から70はうちの国だけで賄えるんじゃないでありんすかね。あと20くらいはケンタウロス部隊を買い取れそうでありんす」
「これで270名強の兵士かな? すごいのハルキ君」
「この〈町〉程度の規模しかない集落が270強の人数の兵士を抱えるとか冗談ですか」
「これで破産しないうちの財政も食料もレベルが極めて高いでありんすな」
懸念は、大規模魔法陣がどこまで侵入を防いでくれるか。依然作ってくれたのは全部込み、攻撃、防御、通常配魔素、の複合魔法陣なんだけど、通常時はもちろん魔素の需給が安定しているものの攻城戦が始まると魔素が足りなくなるかもしれないそうで。
一般の人も魔素を供給できるっちゃできるんだけど、あまり量はくべられない。いいあんばいをエルたんが書いてくれるといいんだけど……
「書きあがりましたー!」
「お疲れエルたん! んじゃあ魔素を注入するねえ」
地面に手を付けて魔素を注入し始めます。ずぬぬぬぬぬ。
30分ほど魔素を入れ続けてやっと起動。どれだけの量を入れたんだ私は……。
「これで魔素の自然吸入と、今込めてもらった魔素タンクの魔素で、だいたい10年は何もせずに稼働しますヨ!」拳をグッ!
「なんかすげー!」拳をグッ!
そして拳と拳をこつん!
魔法陣で出来た防衛陣はこんな感じ。
5キロメートル先にある30センチの簡易第2壁を起点に有刺鉄線を張り巡らせる。軽魔導機関銃を複数配置して自動迎撃。
第1壁、上空まで届くような強固な魔法防御、迎撃として重魔導機関銃による掃射、迫撃砲の発射。
攻勢防壁はこれに加えて魔法の獣やゴーレムとかを出して積極的に敵を追うようになっているそうです。
なにがそこまですごい魔法陣を書かせるのか。エルたんコワイ、コワイエルたん。
ケンタウロスの買戻しは結構スムーズに終わったそうで。さっすがアキちゃんだね。
今は逆にケンタウロスの売りがこっちに来ているくらい。なんでケンタウロスをうまく使わないのかな? すごく使いやすい人馬一体さんだよ?
「今動けるケンタウロスさんが14人いて、買い戻したケンタウロスさんが23人、41人の重騎兵兼ゲリラ兵の誕生だねえ」
「そうでありんすな。武器防具は買いたいところでありんすが、さすがに周辺の村や国が警戒を始めているでありんす。輸入輸出は止まらないでありんすけど、重要物資は自分で作るしかないでありんす」
「そっかー、しっぽダンスで心変わってくれないかな?」
「絶対無理でありんす」
しっぽしょんぼり
そうだ、魔導銃のほうはどうなっているだろう。生産し始めたということだけど。
「……」
「……」しっぽぶるるん
「書けた。次」
「は、はい」次の魔導銃を手渡すきつね
「……」
「……」
「書けた。次」
「おおおおおおトイレ行ってきますうううう」
うん、集中して書いているから邪魔も何もできなかったよ。まあ結構速いペースで作っているから、槍兵士にも供給できそうだね。実際、ケンタウロスさんに持たせるスナイパーライフルこと魔導猟銃はもう40丁ほど作成が終わっているそうです。エルたんいなかったら攻撃も防御もままならなかっねこりゃあ。
「では、ケンタウロス部隊、ゲリラ開始!」
「やるでガンス!」
防具の作成が間に合ってないんだけど、武器はそろったので早々に森の中にケンタウロスを放ちました。うちの切り札なんで武器や戦闘の習熟度を高めてほしい、そんな狙いもあるんだ。きつね、たまに頭いい。前やってあまり効果がなかったので大量投入する。やっぱりきつね頭いい。
木こりがガンガン道を切り開いているうちに、馬車……といっても馬は、ロバと『うっしっし』という牛系モンスターを掛け合わせた6本足の牛っぽいモンブツなんだけど。それを大量購入して(あのハゲにお金大量にわたっているのでバカみたいな実験しそうで怖いな……)使役動物は確保。馬車の材料は木こりと製鉄部門がガンガン作ってくれるので楽に、とは言わないけど必要数確保に近づいてます。
とりあえず月は流れて3か月。ケンタウロス部隊の効果が出てきました。
月3回は略奪に行っていたオークが、3か月目は一度も行かずに、周辺警戒をし始めているということ。
「どう思うハルキ君」
「効果は上々ですね、警戒をさせるだけで負担は格段にかけさせられます。無駄な消耗は避けたいので、偵察部隊だけ残して撤退させましょう」
「あいあい」
ということで一度ケンタウロス部隊を下げて、全員木こりに配属させました。いくら魔法でほとんど終わるといっても、力仕事はどうしても最小限度必要だからねー。そこを賄ってもらって、速度向上を狙います。
行動開始から半年、ヒラちゃん国家と接続に成功しました!
まずは外交だね! え、めんどう。え、アキちゃんやらない? やらない、そうか。え、はるきそっかやらないか。わたしやるのか。まじか。
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