　立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花ーーー僕の母上は正しくそんな方なんだ。とても礼節を重んじる方で節目節目の行事も大切になさる。だから．．．

「もうすぐ母の日、母上にカーネーションを買って贈らないとな。」

「おー、じゃあそこの売店で買ってこいよ。カーネーションなら300円くらいで売ってるからよ。」

「Thanks!」

~about 20 minutes later~

「買ってきたよ。」

「いやいやいや、ちげーよ！なんッでカーネーション買いにいってそんなでかい鉢植え持ってくるわけ？」

「ふッ、たまにはサプライズもいいかと思ってね．．．。特別感のあるものを選んでみたのさ。」

「そりゃ特別感はあるけどよ、それ一晩しか咲かないやつだろ？めんどくさくね？」

「いいじゃないか。儚い美しさというのは強烈に記憶に残るものだよ。それに．．．」

「それに？」

「美しければオールOKさ！」

「またそれかッ！」

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