あぁ、至高のティータイム!

 自然の照明に照らされる僕のサンルームで一杯のお茶。薔薇と美しい僕の写真に囲まれてこれこそが至高のティータイム! なぜってこの僕の光輝く美しさとこのお茶の爽やかな旨みは誰にも邪魔できない、まさに完☆璧なハーモニーなのだから!


「おーし、じゃあこの茶請けの苺大福はいらねぇな? 」

「いやいや、待ちたまえ。梅昆布茶に苺大福なんてこの上なくマーベラスな組み合わせじゃないか。いただこう。」

「じゃあほらやろう。あとここはお前のサンルームじゃなくて植物園に併設された喫茶店な。」

「僕のファングッズがあるからいいじゃないか。」

「違ーわ。ここにあるお前の顔が印刷されたパッケージはファングッズじゃなくてうちのオリジナル梅昆布茶だ。」

「いいやどちらも正しいのさ。僕の美しさで梅昆布茶を上品に表現し梅昆布茶は僕の華やかさをさらに引き立てる...これぞうるわしの相乗効果!」

「だーから梅昆布茶だっつってんだろ!」


 梅昆布茶のポスターにも成瀬くんがでかでかと出ています。

成瀬「ここの梅昆布茶は美味しいからね。僕が宣伝することで梅昆布茶の売り上げが増え売り上げが増えたことで僕の美しさがさらに広がればこれぞまさしく“旨い“話だよ。」

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