5章 覚悟を決めなきゃ

私にはそんな脅し、通用しないわ!


「ワイに倒されたのがトラウマで知らないふりか。教えてやろう。ワイの名前はヴァニラ。上級魔導師じゃ。」


ヴァニラ?ヴァニラ…


ああっ!!思い出した…かも。


夢の中に出てきたババァだ!

でもそいつが私に何のよう?


「おまえに特別に忠告してやる。この世界は…」


この世界は?


「やっぱり言うの辞-めた⭐用は済んだからだしてあげるわい。その魔方陣にお乗り!」


はっ?!性格悪っ!!

まぁ、悔しいけれど、この場所ではヴァニラが頼りだ。おとなしく指示に従おう。

私は魔方陣の上に乗る。


するとヴァニラは変な呪文を唱えた。


「xrdbvzrzhzrvzjvdぜsjべhvくzgrxbるvrhvrjrxdzhるz」


これって完全に適当だよね。


最後にヴァニラはパンッと手を叩く。

すると目の前の景色が歪み、元いた場所に戻った。



全く、人騒がせなババァだったなぁ←口悪っ


今度こそ!情報屋へ!


《情報屋》

この世界の説明書などを腕輪ナビに取り込めるよ!腕輪ナビをこっちに向けてね。


とりあえず向けてみる。

すると新たにナビに表示が!


【RPGワールド説明書】

【マップ表示】

【現在ステータス】

【装備・武器補充】

【スキル】

【戦闘画面】

【ワープ】



タップすると詳細が見られるようになるらしい。

とりあえず、近くのベンチに座って説明書を開こう。



【RPGワールド説明書】


これは夢ではない。現実である。

ゲームを辞めることは不可。

ゲームをクリアした場合のみ、元の世界へ全員戻れる。

あなたたちが敗北した場合、元の世界へ帰れることなく、問答無用で死ぬ。


《ゲーム説明》

・普通のRPGゲームと似ている。

・クリア方法

悪魔城を出現させ魔王族を滅ぼす。

・タイムリミット

2年半

・一日2体敵を倒さないと、己の死に近づいていく。このシステムを[オート死亡接近システム]と呼ぶ。

・オート死亡接近システムを10回繰り返すと、自動的に死亡する。


《ゲームコマンド説明》

・レベル…経験値が10000になると1あがる。レベルによって行き先が制限されることがある。


・経験値…敵を倒すともらえる。10000になると消費され、レベルに換算される。


・コイン…敵を倒したり、バイト、ミニゲームなどをするともらえる。装備を買ったり、ランクアップさせたり、アイテムを買ったりできる。


・スキル…技のこと。あると便利。武器についてくる場合もある。


・装備…服や防具、武器のこと。そのランクがアップすると、レベルが上がりやすくなる。


・装備ランクアップ…コインでランクを買う。


・バイト…町の中にある。バイトするとコインがもらえる。


・ミニゲーム…コインをゲットしたり、経験値をあげるのに使う。現在ミニゲームの種類は12。


・バトル…敵と戦う。勝つ=倒す。レベルが20以上になると敵を使い魔にすることができる。


・使い魔…元敵を仲間にする。使い魔がコインを稼いだり、敵を倒すと自分が稼いだり、倒したことになる。使い魔はひとり一体まで。


《主な説明はこれで終了です》




使い魔…。すごく便利そう。

もしかしたらヴァニラに勝てばあいつを使い魔にできるのかな?


すごく強そう…。お供に良いかも。


それより魔王族を滅ぼす!?

其れをやらなければ未来はない…


それなら。


私が絶対にやってやる。

この手で世界を救う。


そのためにまずはレベルをあげなきゃ。

この世界を知り尽くさなきゃ。


…私にできるかな。


やはり不安になる。


でも。


やるだけやってみよう。私は勇者なんだから…

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