第12話 足が欲しい
進捗を聞くために、小父さんたちを呼んでもらう。
結果、何にも進んでおりませんとな?計画立てて、それ進める人を集めることすら?
プロジェクトチームもまだなんて、あんまりといえばあんまりだが。
「国王陛下には国の未来はどうでもいいと?」
いや、こっちはいいんだよ?
今現在、あんまり困ってないよね?
このまま緩ーく発展もせず、今後どれだけ聖女様を召喚しようとも、使えない技術しか手に入らなくても。
そっちの気がなきゃ放っとこう。
「まぁいいわ。若い職人さん三人くらい寄越してくれる?」
街へ出て、欲しい物ができた。さて、上手く作れるものか。
若いの指定したのは脳ミソの柔らかさも期待して。
やって来たのは二人の兄弟。
「テルトです」
「ナントです」
頭を入れ換えるとナルトにテント、って余計なことが浮かぶ。
「おばちゃん、チャリが欲しいんだ」
「チャリ?」
「自転車っていって、人力で走る二輪の乗り物」
そう言って、エーリーズに用意してもらってた紙に、筆で自転車の絵を描く。
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