第8話精霊言語
アヤ
ダイムはまだ動かせるな?
そちらから精霊言語を送って欲しい。
何ですって?
そんなん、、わかりました。
ご協力致します。チーフ。
途中からキーボードをお姉さんに取られた。
それよりチーフって?
「言ったでしょ?アンシャル専門機関にいたって」
あ、つまり、、
研究機関UNSHIOLLの?
「違うよ?」
ムクれた顔でお姉さんは否定した。
「研究機関UNSHALL<アンセム>だよ!」
あ、その呼び方を知ってるってことは助けてくれた人達の一人?
でも全員亡くなったんじゃ、、
「やっぱりアリエス様しか見えてなかったか」
目がハートだったからたぶん聞いてないだろうなとは思ってたけど。
事実上の死亡扱いにはするけど、ホントに死んだのは少数だけ。
しっかりしてよね?
これからアリエス様の研究引き継いでいくんだからさ。
そんなんじゃ何もできないよ?
しっかりしてよ。アリエスの後継者候補なんだからさ。
少しイラついたように頭を掻きながらお姉さんは言った。
「私もサポートはするよ?でも、やる気があればね」
「あります」
そうだよ。
他でもないアンシャルの力をアリエス様のために使えるんだ。
それが引いては世界のためになるかもしれない。
まずは動いてみよう。
そうやって私達はこの世界の洗い直しに入ることにした。
「元素世界の仕組みについて軽くおさらいするよ?」
パソコンとホワイトボードを駆使してお姉さんは、、
「まずお姉さん禁止!私はコードLのリリア・フランボワーズ。
呼び方は好きにして」
じゃあ、フラちゃんで。
「子供っぽい!」
「リリア、、さん?」
もうそれでいいわ。
呆れながら、リリアさんは説明を始める。
大体のことはアリエス様から聞いてるよね?
なら話は早いんだけど、、
この世界は全て元素と呼ばれる分子一つ一つから成り立つドットの世界なの。
その密度に応じて物質の堅さや柔らかさ、栄養なんかも決まってくるの。
それが地面の下や大気中にも混ざって成り立っている。
そこまでは知ってるよね?
「はい。勿論です」
流石アヤちゃん。
アリエス様がキミを買ってたのも頷けるよ。
_う。
う?どうしたアヤ?
「いえ、続けて下さい」
この地面の下を私達の言葉では龍脈。
ファーリアの言葉ではソーマブリンガーというの。
そこを流れて川の水に解けたり、山の土に馴染んだりする。
「はい」
大気中に混ざっていったものは時折、精霊になったりもするわ。
元素世界でもファーリアでもね?
それについてはファーリアの方が圧倒的に多いけど、それは元素世界の環境があまり合わないからなの。
だからこっちでは山の手なんかで妖物と間違えられて、
都市伝説化したりしてるわ。
あれはまず間違いなく精霊、妖精、精霊王の類よ?
「あ、あの神様は?」
いない。
いるのは
この世界とファーリア両方を守って下さっている世界樹的な生き物、、でいいのかな?
そういったものがいる。
精霊言語はそうしたソーマの結晶が放つ言葉で、人間には喋れない言語になっているわ。
「そんなものをどうやって、、「アリエス様が信じられない?」
用意してるに決まってるじゃない。
彼女のことだから。
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