人間辞めて他の種族になりてぇ!けど、なんか違くね!?~霧の中のお嬢様編~

若木澄空

第1話 不思議なボタン

俺は、小さい頃からアニメやゲームが大好きだ。

一人っ子だったということもあり、親はそれなりに俺を甘やかして育ててくれた。

そんな親を見てある頃から、親を惨めだなと思うようになっていた。

俺に媚び売ったって何もならないのに。

勉強も運動もそこそこできた俺は、学校でも友達に困らなかった。

だが、そんな世の中に飽きた。

友達に愛想振る舞うのも、いい子の振りするのも、もう散々だ。

そんな俺にも一つ、難点がある。目が悪いのだ。ゲームのせいではない。

生まれつき、色がわからない。

でも、見えてはいる、色彩というのが分からないだけ。

でも、大体の色は、知識でわかる。

空は水色、草や木は緑、海は青色、太陽は赤色。

だから、日常に支障はないし、わからなければ、聞けばいい。

まぁ、憐れんでみんな優しくしてくれるのかもしれないけど。

でも、俺は人間を辞めたいと、中学校の時から思っている。こんなこと言っては、中二病だなんて思われるから言わないけど。

こんな、群がるだけの、人間なんて辞めてしまいたい。欲に塗れた人間なんて。


午前12時2分

「ふう、やっとクリア、時間かかったな。寝よ。」

1人で呟く。最近やりこんでいたゲームがやっと終わったのだ。

最近のRPGはすごい、他種族の中から選ぶことが出来る。

今回は、俺はエルフの王。なんせ、女の子がかわいい。要請もいいが、どっちかっていうと、見た目が幼女寄りになってしまう。だから、ある程度、育った…。

いや、俺、変態じゃないからな!?

可愛くて且つ、綺麗なエルフ。人魚とも迷ったが。

1人で自問自答しながら、布団に入って目を瞑る。


午前12時45分

「寝れない」

いや、エルフを思い出して、悶々としていたわけではない。

ただ、眠れないだけ。

そう、自分に言い聞かせて、立ち上がった。

少し動けば寝れるかな、外出てみよう。

家を静かに出ると、行く当てもなくとりあえず、歩いてみる。

夜は静かで、少し肌寒い。野良猫が、うろうろしている。

そうだ、夜の学校って興味あるな。

スマホを見ると、午前1時を回っている。

夜の通学路は、街灯が少なく、まるで、ホラーゲームのようだ。

学校に付くと、うっそうとしており、少しぞっとした。

すると、さっきの野良猫が歩いていくのが見えた。

方向は、家の方角だな。帰るか。


午前1時26分

「あれ?こんな頃に自動販売機なんてあったか?」

見覚えのない自動販売機を見つけるた。歩いて喉が少し乾いたし、何か買おうとなめるように眺める。

「ん?なんだこれ?」

謎味、どんな味になるかはあなた次第!!200円

他のより、値段が少し高い。でも、気になるな。人によって変わる味なんて、どんな細工があるんだ?適当にあまり商品でもランダムに入ってるのかな。

「お茶でいいか」

ボタンを押そうと思って指を伸ばした瞬間

「ニャー」

「わぁ!」

さっきの野良猫が近くで鳴いた。

びっくりして、間違えて謎味ボタンを押してしまった。

ピッ

次の瞬間、足元に大きな穴が開き、落ちた。

「え!?わあぁぁぁぁ!」


これが夜午前01時30分の事である。


ウォータースライダーのような筒の中を通ってたどり着いた俺は、

目を開けると祀らていた。


「なんだこれー!?」

俺はすぐ様飛び起きた。なぜなら…


周りにはいろんな種族の女性たちが、俺を眺めていたからだ。

そして、女性たちに態勢のない俺は、鼻血を出して気絶したのだった。

一言残して

「ハーレム、最高」と。






  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る