紙ヒコーキ


 きっかけなんて 簡単なこと

 あのときの あなたの行動

 そう その一瞬で

 全て変わったの


 楽しみだった旅行も

 傾きかけた気持ちも

 一瞬で消え去って

 残ったのは そう

 あなたも知ってる通りよ


 守って欲しかった なんて

 夢見る乙女みたいなことは 言わないけど

 でも私 怖かったの

 強そうに見えるかも知れないけど

 怖かったのよ


 ごめんね

 好きじゃないなんて 簡単な言葉

 私 分かったの

 自分の気持ち 初めて

 ちゃんと理解したの


 伝えた方が良いのか 分かんないから

 私 託した

 いちまいの便箋を

 丁寧に 折って


 空高く飛ぶ 紙ヒコーキ

 多分あなたは 気付かないけど

 もう良いの

 私は十分


 好きだったの

 楽しみだったのよ

 伝える術もないけど


 紙ヒコーキは 空高く飛ぶ

 どこまでも

 青い空を 飛んでゆく

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