夕陽みたいに、私も


 夕方のこの時間

 涙が出るほど寂しくて

 ああ やっぱり私は子どもだったのだと

 確かに思わされる


 世界に私1人でないということが

 確かに私に味方がいるということが

 確実に私を 弱くさせる


 見慣れた景色は 顔見知りになった警備員さんは

 私を決して慰めてはくれない

 前を歩く人たちが 賑やか過ぎて

 足を止めて 空を見上げた


 微かにオレンジに染まった真っ白な雲が

 水色の世界を浮遊して

 まるで私みたい

 水色に染まることなく

 ただ そこにいる



 すれ違うのは

 段ボールを抱えた高校生

 楽しい盛りなんだろなって

 少し妬いた


 世界の人を 味方にしたくて

 もがいていたの

 そんなの 意味がないのにね

 私を一番だと思ってくれる人がいたことなんて

 あるのかな


 そう 私が暖かい夕陽になって

 みんなを照らそう

 そしたらみんな

 私を必要としてくれるかな

 初めは弱い光でも 暖かければ

 みんなを癒すことだって

 いつか必ず


 いつか必ず

 照らして見せるから

 電車だって 小さな花だって照らす

 あの 夕陽みたいにね

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