徒然日記 3.15 書きかけの小説

今日は、親子4代でご飯を食べたり一念発起して大片付けしていたら1日が終わりました。ダンボールで作った旦那用本棚を解体してカラーボックスに移し替えついでに旦那の趣味のブツが詰まったクローゼットを整理整頓し、(主に旦那の)冬服を寝室に片付け、夏服を出し。旦那の趣味の大物をしまう為の物置を某倉庫店に見学に行き、旦那の食べたいといったスーパーにてパック寿司を買うという旦那デーでした。

ちなみに上着のコートもしまったら、旦那に寒いと怒られました。

「なら、自分で衣替えなさい! 」

普段はわたしのほうが旦那の作ってくれたご飯にぷちぷち文句つける立場なので今日は珍しく世の専業主婦らしいことしたわと満足しました。

明日はどデカイ物置買いに行きます。(セルフ組み立て式)

さて、そんな訳で今日は一冊足りとも読まなかったわけです。代わりに最近、旦那さんの希望で書いた小説(題材はロードスター)の書きかけを貼っておきます。旦那さんに割と好評だったのでそれだけで割と満足です。

1万5千字位までは書こうかなーと思ってるのでそのうち更新するかもしれません。


『ろど教習所』

しゃーわしゃーわしゎーわ。

蝉の声がうるさい。

「暑い…溶ける…焼けますわ…。」

透け感のある純白のワンピースに大きなつばの麦わら帽子。ワンポイントとして、真珠を連ねて作られた紐状のリボンがあしらわれている。帽子からは綺麗に巻かれた栗色の大きな巻き髪が左右に各3つ、ハードに固められている。

無論、そのまま生活することは無謀である事を本人も重々承知しており、重い髪を支えるために、特注の簪をサポート材としてさしている。その様子はまるでチョココロネである。

足元は、編み上げのつま先があいたハイヒールのサンダル(これにもまたパールが散りばめられている)を履いている。

高級ファッションブランドの見本市かのような服装をしている美女、轍えらん(エラン わだち)は、えっちらおっちら川の脇に設けられているサイクリングロードを自転車で走っていた。

ママチャリよりは、少しスポーツタイプに寄せてあるモデルであるが、ギアがいくつかついている程度で特段走りやすくはない。

何故、ハイヒールサンダルという、自転車の運転に不向きな靴で彼女が運転しているかといえばそれは、行きは送迎用の乗用車だったからに他ならない。

黒塗りの高級セダンにどうにか自転車も載せて運んでもらおうと考えたが、トランクに載せ縛り付けて無理矢理蓋を固定する方法の他なかったため、エラン付きの運転手がエランの祖父に電話で尋ねたところ、

「バカモン!お車様を侮辱しているのか。二輪なぞ自走して帰ってこい。」

と言い放ったからである。

その一言により、配達して送ってもらうという線も消え去った。


今日は車の教習所に登録に行かねばならない日だというのにうっかり、家から離れた場所で自転車を購入してしまったのでエランは、頑張って漕いだ。

教習所に通うための購入であったため仕方ないのだが。

エランは祖父に言われたから実行するという、糞真面目な性格なのである。

後日談であるが、祖父は二輪が自動二輪(せめて原付)だと勘違いしていたらしい。そんなもんどうやって、セダン車で持って帰るつもりなんだふざけてるのか。という思い込みから強く当たってしまったのだと反省していた。

そんなこととはつゆ知らず、

「あーもう、ほんとおべんべんさまですわー!」

くそったれと言いたかった彼女は、出来る限り丁寧な言葉で悪態をついた。

エランが自転車を買ったのは、海上都市 「新都心」である。半世紀前に埋め立てられたばかりという歴史の浅い街だ。

海に通じている新都心から山の手側へと登っていく。10キロほど離れた場所に、エランの通う予定の教習所がある。

そこにたどり着いた時、エランは脱水症状を起こしかけていた。

「渇いた肌にはぽかりが1番ですわ…!」

エランは教習所前に設置されている自動販売機でos1を購入した

「うーん、美味しいですわ!生き返りますわ!」

相当体が切迫していたという事だろう。

教習所の前を通る通行人は残念なモノを見る目で彼女を見ていた。

彼女の素晴らしい絹で出来た純白のワンピースは大量の汗でしっとりと濡れ、ゴージャスな下着を浮き上がらせていた。

「おっと、淑女としたことが。いけませんわね。」

エランは、自転車のカゴに無造作に乗せた誰が見てもブランド物だと分かる女性名のついたハンドバッグから薄手のレースカーディガンを取り出し羽織る。

自転車を自転車置場に立てかけ、教習所の事務所のドアをごんごんと叩いた。

「ごめんくださいましー。」

偶然、タッチ式の自動ドアであったために叩いた事については咎められなかったが、その奇妙な挨拶には、数人が振り返った。

テーブルと椅子がいくつか並べられており、受付がある。事務所は待合室と併用になっている。

「入所を希望したいのだけれど。」

エランは迷う事なく、受付に向かった。

受付では、すでに入所している受講者向けの配車の受付等の作業に追われており、指をさして新規はあちらだと促された。

新規受付の場所には、視力検査を行うための機械と、紙とペンがおかれている。

「少し、よろしいかしら。」

あまりにもエランが自信満々で、尋ねてくるものだから新規受付のお姉さんは少々たじろいだ。

「あっ、えっ、はい。」

お姉さんが、急いでパンフレットを取り出し入所説明に入ろうとする中、エランはいそいそとバックから、読み込まれたパンフレットを取り出し机に叩きつけた。

「ケロヨンコースでお願い出来るかしら。」

マル秘ケロヨン特別コースと書かれた見出しには普通一種70万円からという通常の倍以上の価格が記載されている。

「ケロヨンで、よろしいんですか?」

お姉さんは、思わず聞き返した。

それほどまでにケロヨンコースは、利用者が少なく、マニア向けの、別地で行われている合宿コースなのである。

「勿論、MTでお願いしますわね。」

そっと、エランはバックからピン札の札束を取り出し、受付嬢へと手渡した。

「えっと、あの…お会計は最後で大丈夫ですので…説明に移らせていただきますね。あと、車の運転はヒールのついた靴もサンダルも禁止ですから、注意してくださいね。あ、年齢は、昨日で18歳になったんですねおめでとうございます。」

かくして、エランはケロヨンコースに入所を果たした。

エランは笑っていた。

「ふっふっふ、ついにこの時が来ましたわおじいさま。待っていて下さいね。私、轍家の誇りをかけて見事に普通一種運転免許取ってみせますわ!」

首から下げたネックレスに嵌められたおじいさまのモノクロ写真(おじいさまはカラー写真時代の生まれですし、存命ですわ)にエランは誓うのであった。


数日後、ケロヨンコースとでかでかも書かれた幼女誘拐号として名高い10人乗りのバンに大型のスーツケースと共に乗り込むエランの姿があった。車内にはエランだけでなく数人の若者も同席している。

エランが、教習所に通うために購入した自転車は、教習所の駐輪場に置かれる事となった。

「今年の夏休みは面白くなりそうですわ!」

エランは胸を膨らませていた。

女子高生最後の夏休みを免許合宿で潰すという事が地味な青春であった事に気づくのは夏休みが終わり、同級生と思い出話に花を咲かせる時である。が、それはまた別のお話。

今はまだ、今後待ち受けようとしている困難も知る由も無い。

ただ、無邪気にはしゃぎ、バンの中でアンチョビを乗せたフランスパンのサンドイッチを食べ怒られるエランであった。


エランが、ばんの中で転寝をし始めたころ、バンは目的地に着いた。教習所から、1時間ほど高速に乗った半島の中心部にある、都心部からさほど遠くないとかいなかにある合宿場である。ほどよく森に囲まれているため、交通量もそれほど多くはない。初心者が練習するにはぴったりの場所である。

「うーん、来ましたわね。」

エランは、たった今起きた。だが、まるでずっと起きていましたと言わんばかりの張り切り度でバンを降りる。

ぼろい宿舎と、森林を切り開いた土地につくった教習コースが、エランを含む若者たちを待ち受けていた。そして、宿舎の前には、強靭なガタイの良い男性が待ち構えていた。

「いらっしゃい、ようこそケロヨン教習所へ。」

男は歓迎の証に大きく手を広げ、招き入れる。

男の後ろにはオープンカーが停められている。

バスに乗っていた内の1人が男に目もくれず荷物を投げ出し、車に駆け寄り歓声をあげた。

「5人乗りロードスターじゃないですか、ガチにこんな変態くさい車作ったんすねー。」

車を舐め回すようにチェックしているのは、女の子だ。

瓶ぞこメガネに、前髪をヘアバンドで全部あげておりツナギを身につけている。

「私の知っているケロヨンとは、違った風貌ですわね。」

エランもまたしげしげと教習車を見ていた。

「まぁなぁ。実際この合宿費用のほとんどが、この車両たちを合法的に公認教習所として運営するにふさわしい車両に改造するためのものだ。」

「ふふふ、はやく実車したいものですなぁ。」

ヘアバンドをした女子は、メガネをくいっとあげた。

「はー、暑い、暑い。日本は本当に暑くってかなわないわー。」

最後に一人、手で仰ぎながら、バンから悠々と降りてくる女子が居た。

ツーサイドアップに、健康的な巨乳。体を見せつけるように、タンクトップとローライズズボンによるへそ出しスタイルが似合っている。

そして、教習者に群がる二人を見て、口元を歪ませた。

「はぁ、なんで女の子ばっかなのよ。」

それきり彼女のテンションは更に降下する。べたべたとステッカーが貼られたトランクを引きずり、いの一番に、合宿場へと入っていった。

「お待ちになってー。」

エランは、そんなへそ出し女子の後を追いかけるのであった。ヘアバンドのオタクは、知ったこっちゃないという様子で、教習車を隅々まで見て嘗め回さん勢いである。

筋肉教官はその姿を微笑ましそうに眺めるのであった。


※※※


到着日の午後は、学科の授業がさっそく始まった。これを先に受けなければ、実車に乗ることはできない。

3人は時折睡魔に襲われていたが、教官の叱責もあり、なんとか意識を保っていた。


この合宿にはたった3人しかいないという事に気づいたエランは、2人と仲良くなりたいと考え、自己紹介を提案する。

ヘアバンドの子は、快諾してくれたのだが、へそ出しの子は、渋っている様子だった。

「では、まず私から。轍 エランと申しますわ。この度は、おじいさまとの約束でこの合宿に参加する事を決意したんですわ。つい、先日18歳を迎えたばかりの女子高生をやっております。どうぞお見知りおきを。」

ぱちぱちぱち。ヘアバンドの子が拍手を送る。

「では、次は私めが。車くるま 好子よしこと申します。くるま すきこと称されることもあるっす。えー先ほど恥ずかしい所をお見せしましたが…、ええ。私め、大の4輪マニアでして。今回は、先日TV出演でもぎ取った賞金を元手に参加させていただいております。19歳、都内在住大学生です。」

パチパチパチ。エランが、ヘアバンドの子、改め好子に拍手を送った。二人の視線は、へそ出しガールへと向かう。

「え、なによ。もう二人とも紹介終わったわけ?あーもう、仕方ないなー。」

へそ出しガールは、一旦そこで言葉を切り、髪を指で弄んだ後、言う。

「あたし、十余二とよふた 美羽みうよ。よろしく。あたしも、18歳JK3なんだけど、まぁ。こんな合宿とっとと終わらせるし?あたし、しばらく向こう(アメリカ)いてさー。16でランボルギーニアカデミアで教習して、向こうでシボレー乗り回してたわけ。こんな日本人の通うとこ。とっとと出てってやるわ。」

「ベコちゃん、よろしくお願いしますわね。」

「ベコちゃん?なにその呼び方。」

「あら、お気に召さなかったですか?おじいさまからの受け売りなのですが。」

エランは、ほほほと口元に手を当て笑った。しかし、美羽は、わからず首を傾げる。



ーーーーーーー

と小説はここまでなのですが、

テンポが早すぎる。説明が甘い甘い。


人の作品を目にしてると目が肥えるのか、自分の作品へのダメ出しが捗りますねー。

綺麗で納得のいく文章かけるようになりたいものです。

さて、明日も朝からお片づけの続きなので、今日のところは寝させていただきます。明日は感想文勧められるといいのですが。

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