第161話 トラクター王国の話1
トラクター王国の話
その昔、ってか逆にけっこう最近?
あるところに人間の知らない、いや、知られてはいけない、トラクター王国という国がありました。
トラクター王国は、もちろんその名の通り、住人はもちろんのこと、王様も王妃さまも、全員トラクターでした。
トラクター王国の住人は、昼間はなんの変哲も無い機械を装い、農業などの現場で人間に使われていました。
しかし、人間が寝静まった夜になると、その正体をあらわにし、徒党を組んでトラクター騎士団となり、人間の知らないところで戦いを行っているのでした。
トラクター騎士団長は言いました。
「我がトラクター王国は、敵トラクター帝国の侵略を受け、ますます領土を侵されている。いまこそ奇襲攻撃をかけ、領土奪還すべし!」
「おー!」
トラクター騎士団の兵士達から歓声があがりました。
こうして、トラクター王国対トラクター帝国の血みどろの戦いが始まりました。
そんな中、あるトラクター兵士は恋に落ちていました。
相手は事もあろうか、トラクター王国の姫君だったのです。
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