第137話


「わかったわ。ママたちはおばあちゃんの着替えとか持ってこなきゃいけないから、これから一旦帰ってまた明日くるわ。」


そして父と母は部屋から出て行った。


窓の外を見るともう真っ暗で、空には星が出ていた。


その時、何かが動いた気がして祖母を見ると、祖母の体から白いもやのような物が起き上がるようにして出てきた。


そのもやは祖母の姿をしていた。


祖母の魂が抜けだして、死んでしまうのではないかと思った。


「おばあちゃん!行かないで!」


私は必死に叫んだ。


祖母は声を出さずに“大丈夫。


会いたい人に会いに行ってくるだけよ。”と言って、その祖母の魂は消えた。


私はその時、もしかしたら夢を見ていたのかもしれない。


気付くと朝になっていて、祖母は私を優しく見つめていた。

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