第76話


「親切だよね。しかもここのお惣菜全部美味しい。」


旭は幸せそうに食べながら言った。


「俺、地元にあったら学校帰り毎日通うかも。まてよ、横綱のオムそばも捨てられんな!月曜から順番に横綱、えびす屋、えびす屋、横綱、えびす屋…みたいにローテーション組むかな?」


類は真剣に悩んでいる。


この店はここしかないのに。


俺はこの店にじーちゃんも来たことあるのかな、とふと思った。


そして若松澄子さんもここの惣菜を食べたことがあるのかな、と想いを馳せていた。



 お店のおばさんにお礼を言ってえびす屋を後にした。


二人はお腹一杯で眠そうだ。


なぜか今日のミッションは終了した…的な空気を醸し出している。


いや、おまえら! これからが本番だろ!



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る