第64話 買取、販売という名の物々交換

 ポイントとかは今は関係ないからスルーしてと……


◇ ◇ ◇


[買取、販売]

 至誠のクリスタル:1000G

 叡智のクリスタル:1000G

 生命のコア:3000G

 ※クリスタルなどをいくら購入しても交換できるポイントに加算されるわけではありませんのでご注意ください。


◇ ◇ ◇


 ふむふむ……


 「えっと、手持ちのお金は……」


 こういう時に使わなくてどうするのさー!何回も死に戻ったらなくなっちゃうものなんだからバンバン使わないと!って張り切ってみたはいいものの……

 あ、販売所はまだ売れてないかー……残念。えっと、金庫の分と合わせて477Gと11320Gだから……がーん


 「……っ!全部かき集めても11797Gしかないよっー!」


 気を取り直してお金を数え直してみた。おかしいな?何度数え直しても増えないな……あー、なんかそういう系のスキルくれないかなー?ちらっ、ちらっ……念のため10回ぐらい丁寧に数え直してみる。メンバー達に変な目で見られたけどなんか気にならなくなってきたかも。


 「ちぇー、ダメかぁー」


 ギルドに預金はあるけど、いまここで引き出す手段がないんだよー……ぐすん。


 「ごめん。ハリー、あんまり交換できないや」

 「ガガ……気ニスルナ。気持チダケデモ十分ダ……」

 「うぅ……」

 「ま、まぁまぁ。私たちも交換するんだから平気よ」

 「そうだぞ!俺だってちょっとしか金ないしなぁ!」

 「はぁ……常夏は持ってたら持ってるだけ使うから持たせてもらえないだけでしょ」

 「「「「うんうん」」」」


 え、誰に?ほー、彼女さんに?へぇー……尻に敷かれてるの?あー、ベタ惚れなんだー。ふーん。なんか惚気だしたからほっとこーっと。


 「うーん……ベル、クリスタルとコアってどっちがたくさんあったほうがいいのかな?」 

 「どうなんだろ?まだ眠ってる?休止してる?マシンナリーも多いし……バランスよくしとくのが無難かなー?」

 「そっかー」


 はっ!もしかして壊れたクリスタルとかも買取してくれたりしないかな?どきどき……


 ピコン!


 〈至誠のクリスタル(壊)×2 計200Gですが買い取りでよろしいですか?Yes or No〉


 「やったー!壊れてるクリスタルも買い取ってくれるみたい!」

 「まじ?」 

 「うん!でも買い取り価格は10分の1になっちゃうみたいだね」

 「へ~?そうなんだ~」



 早速、Yesを選択するとその場からクリスタルがスーッと消えてなくなってお金はアイテムボックスに入ってた。おー、すごい。

 えっと、ルミエルさんにも残しとかなきゃ怒られそうだから……残りを計算しつつ販売。全部で7800Gになった。わーい、これで少しは交換できるようになったぞー!


 「……ふふ、リリー。壊れたクリスタルやコアならソコにたくさんある」

 「だな?宝の山はすぐそばにってか?」

 「生命のコアの方が高値……」

 「おおー……生命のコアなら4つでクリスタルひとつとお釣りが来るんだね!よし、がんばるぞー」 

 「「「「「おー!」」」」」

 「ま、生命のコアと交換しようと思ったらクリスタルが3倍いるってことだけどなー」

 「「「「「……あっ」」」」」


 とにかくたくさん拾って買い取ってもらえばいいんだ!だって10個集めたら新品と交換できるってことだもん!物々交換だね!しかも元手はタダ……ぐふふ。


 「リリー、カオドウシタノ?」

 「はっ!案山子さんっ……えへ?」

 「エヘ?」


 幸いにも案山子さんはスルーしてくれた?ので気にせず宝の山にれっつごー!


 ・

 ・

 ・


 「ふぅー……つかれたー」

 「なんか肩凝った気分……」

 「ま、実際には凝ってないけどなー」


 頑張った!スキルは何も取得可能にならなかったけど頑張った!……後半は宝探しっていうより仕分けの流れ作業だったけども。

 コアやクリスタルを探す常夏とシュウ+案山子さん、ハリーの指示で他の部品を仕分けたタミルとわたし+ゴーレムの部品だけ確保するルティ、壊れたクリスタルやコアを販売して新品を購入するアリッサとベル……交換したコアやクリスタルを他のマシンナリーさんへ渡し、休止中のマシンナリーさんを起動するって流れだった。

 部品の山の大きさが元の半分くらいになるまで頑張った。といっても、ほとんどが壊れた部品だったから新たに部品ごとに仕分けされた小さな山がいくつもできたんだけどねー。これはこれで今後、部品が必要になった時わかりやすいから良いってハリーは言ってたけど。

 他のマシンナリーさん達も手伝ってくれたからなんとかなったって感じ……多分わたし達だけだったらここまで出来てないはず。

 生命のコアは量があんまりなくてクリスタルが大半だったんだけど、そこは数でカバーしたよ。


 「あとは……買える分だけ買うぞー!」


 結局……至誠のクリスタルと叡智のクリスタルを5つずつ、生命のコアを3つ購入した。これで使えるお金は全部使ったぞー!……あれ、そういえばこれってどうやって届くんだろ?アリッサやベルはどうやって新品と物々交換してたのかなー……


ピコン!


 〈イベント購入品がアイテムボックスへ収納されました。ご確認ください。〉


 「おー、ナイスタイミング」


 うん。しっかりアイテムボックスに入ってるね……ふむふむ。こうやって入るのかー。

 ベル曰く、このお知らせ?通知?も設定で色々といじれるらしい。いちいち知らせなくていいわ!ってプレイヤーは称号とかイベントだけ通知をオンにしてるプレイヤーも多いんだってー。結構、お知らせって便利だと思うんだけどなー。

 


 「はい!じゃあこれどーぞ!」

 「ガガ……感謝スル」


 他のメンバーもマシンナリーさんに手渡したり、休止してるマシンナリーさんを起動させたり、新たにゴーレムを組み立てようとしたりと忙しそうだった。

 うんうん、あんなに静まり返ってた場所が賑やかになったら思わずにやにやしてきちゃった。

 

 頑張った甲斐もあって新たに動けるようになったマシンナリーさんが増えてハリー達も嬉しそう……多分。案山子さんもそうだけどハリー達、マシンナリーさんってみんなポーカフェイスだからちょっと困っちゃうんだよねー←


 




◆ ◆ ◆


名前:リリー

種族:人間

性別:女性

状態:正常

種族レベル:Lv7

HP:63/75(+5)

MP:75/75(+5)

STR:17(+2)

VIT:17(+5)

INT:7

AGI:12

DEX:80

LUC:777(固定)

ステータスポイント:2ポイント

職業:農家見習い  Lv4

スキル:鑑定Lv5、裁縫Lv2、採取Lv3、栽培Lv2、投擲Lv4、毒耐性Lv5、麻痺耐性Lv4、気配察知Lv4、隠密Lv4、地図 Lv5、成長促進 Lv4、瞑想Lv3、水魔法Lv2、槍術Lv2

スキルポイント:11ポイント

取得可能スキル:挑発、武器回収、工作、観察力、木工、精密操作

称号:遅咲きのラッキースター、挑戦者、方向音痴、天籟の鐘を初めて鳴らした者、転移陣を初めて使用した者、マシンナリーの恩人

所持金:597G(預金:81900G)

装備:麦わら帽子、軍手、見習いのシャツ、見習いのズボン、見習いのブーツ、初心者用投擲ナイフ×3、どんぐりネックレス、花柄エプロン、エルダートレントの棍棒

持ち物:初級ハイポーション×5、初級マナポーション×5、水袋、火打ち石、ギルドカード(E)、小石×22、木ノ実×8、体力草×2、魔力草×4、メモ紙、ペン、きゅうり×3、ミニトマト×14、軍手(予備)、収穫用ハサミ、背負い袋、サンドイッチ×4、はちみつたっぷりクッキー×11、至誠のクリスタル×1、叡智のクリスタル×1、生命のコア×1、本:至誠のクリスタル製造法、叡智のクリスタル製造法、生命のコア製造法、ゴーレム取り扱い方法、マジックバック製造法、花瓶×1、綺麗な石×2、木の枝×11、くるみ×42、スライムゼリー×8、魔石式ランプ×2、よくわからないバック×1、ナイフ×3、食器セット×1、至誠のクリスタル(壊)×3、叡智のクリスタル(壊)×3、生命のコア(壊)×1

ホーム収納:初心者用裁縫セット、葉っぱ×6、ハニービーの毒針×5、ハニービーの羽×40、はちみつ3瓶、ローヤルゼリー1瓶

販売所(2/10):体力草★3×5、魔力草★3×5(金庫:0G)



◆ ◆ ◆

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る