一般人勇者様!!

にっしー@ドラノベ現在34位

第一章

第1話 プロローグ系

 おっちゃん!リンゴ3つちょーだい!

 高々な女の子の声が聞こえてくる

 賑やかな町並み

 美しい風景

 そして巨大な城


 ここは 【王都ヘルタナ】魔法の国


 俺事、三上信也 《みかみしんや》(16)は最近流行っている異世界転生?されてしまったようだ…

 おーとっ!そこの君!ちょっと待ちなさい!今「はぁ…また転生物か…」って思っただろう?俺もそう思ってる…話を戻そう…


 いつもの日常だった。何も変わらない自宅、

 高校にはもちろん行ってる。そこは安心したまえ!

 俺はいつも通り学校が終わって帰ってきて

 飯食って風呂に入って寝ようとした。というか寝たんだ…そしたら…


 ゴーン!ゴーン!

「鐘の音?しかも天使系の音じゃなくて寺系の?」


 常闇にポツンと1人立っていた俺の真上にはまばゆい光の道が見えていた。

 道からは翼の生えた美少女がこちらに向かって歩いてきた。

「ようこそ…選ばれし勇者よ…」


 本当にテンプレ見たいな事をぬかしやがるこの美少女天使は俺の顔をみるやいなや途端急に顔色を変えて

「ミスった…」


「え、は、はい?…ミスったって何が?俺を転生させた事がミスったってのか?えぇ?転生させといて?」


「ごめんなさい一般人様!貴方みたいな貧弱なモブキャラを呼ぶつもりは微塵も無かったんです!本当に反省してます!」


 disってんの?ボッコボコにしてやろうか?

 美少女天使(仮)はかなりしょげた感じで

「もう召喚しちゃったんだしいいや…もーいいやー…彼氏と合ってこよ…やってられっかよこんな仕事…あ?聞いてました?アハハ…ハァ…」


 最後のため息つくのやめろぉ!腹立つんですけど!?何この美少女天使(嘘)!?ムカつくんだけど。

「それで?俺を召喚しておいてどうするつもりなんだ?」


「一般人様を召喚したのも問題なんだけどもう1つ問題が…」


 その一般人様ってやめろ

「んで?もう1つの問題って?」


「それはズバリ、

 貴方が寝ている時にしか向こうの世界で動けない事と貴方は魔法のある向こうの世界でも魔法は一切使えないってこと」


 2つ言った。

「え、?待ってくれ…もうちょっと詳しくソースほしいんだが。後出来るだけ簡単にお願いします!」


 美少女?天使はため息をつき語り出した

「簡単に言うと貴方が寝ている間、つまり貴方の夢の中と向こうの魔法の世界が繋がっちゃったって訳」


「えぇ…そんな間違いどうやって起こすんだよ…」


「し、仕方がないでしょ?私だって忙しかったのですよ!」


 タメ語と敬語混ざってるんですけど…

「直す方法って無いの?」


「ほら…蝶々結びだと簡単にほどけるけど固結びだと難しくてあんまりほどけないでしょ?それと同じですわよ」


 ですわよ?まず語尾をどうにかしようか

「え、じゃあどうやったらその夢から覚めれるの?」


「簡単よ、魔法の世界で起きている異変を解決出来ればこの夢は見なくなるハズアルヨ」


 何かムカつくんだけど

「次の質問何だけど、魔法を使えないってどゆこと?」


「ごめん、それはぶっちゃけ私にも分からないですわよ。普通なら呼び寄せた勇者からはどんな魔法が使えるか分かるオーラってあるんだけど貴方には何ていうか…」


「何ていうか?」


 美少女天使??は吐きそうだった言葉を呑み込むようにしている様子だった。

「ごめん、やっぱり何でも無い…」


「めっちゃ気になるんだけど…まぁいいや!折角異世界転生したんだ!enjoyしなきゃ!」

 俺はとても楽しみにしていた、

 目の前には無限の可能性が広がっているからだ!

 見たことの無い町、現実にはありえない魔法

 楽しみで仕方がなかった。


「それと…」

 美少女天使は尋ねた


「貴方の睡眠時間って何時間くらい?」


「俺の睡眠時間は…えーと多分8時間くらい?」


「という事は貴方の向こうの世界でのタイムリミットは8時間って事ね」


「どゆこと?」


「だから言ったじゃない、夢の世界と魔法の世界が干渉してるって。それはつまり貴方が寝ている時、そこの夢の中でしか動けないの!だから8時間がタイムリミット!おけ?」


 え?マジか…俺はそんな顔をしていた

 だって!異世界に行けるって思ったんだもん!いや、行けるのはいいんだよ?でも8時間って!健全な睡眠時間分しか動けない何て!魔王倒すのにどれだけ時間が掛かると思ってんだよぉ!!

 しかも魔法が使えないって!

 最近の転生して俺TUEeeeeeパターンじゃないじゃんがー!リヤンハムスター!


「説明はもういいかしら?つまり貴方は向こうの世界では魔法も使えない 一 般 人 」


 俺はムカつく気持ちを抑えて冷静に受け流そうとしていた。

「あ…あ、はい、飛ばしてください…お願いします」


「じゃあ最初は王都ヘルタナに飛ばすから後は頑張ってねー!一般人勇者様ー!」


 そう言うと美少女天使(糞)は俺に向けて祈りを捧げた。

 俺はみるみる光に包み込まれていった


「一般人と勇者を合わせるなぁぁぁ!」

 光は俺を包み込んだままどこかに消えさった

 気づいたら王都に飛んでいた。


 ………



 こうして俺は今ここにいるわけだ

 色々と引っ掛かりツッコミどころも多いが取り合えずはこんな物だろう…


 はぁ…何かあの天使の事思い出してくると


 嫌になってきたな…


 異世界転生…

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