煉獄の中で

YT

少年は目が覚めた

煉獄の炎に包まれて、その少年は目が覚めた。


不思議と体は熱くない。目の前にある炎が神聖な力を持っていることが分かった。


1歩、また1歩と少年は歩き出した。


その度に炎は不思議なキラキラを出して道を譲る様に消えていく。


そのまま訳も分からないまま歩いて行った。歩き続けた。


この世に無限に続くものはない。炎の道も遂には終わりを告げる。


そうして少年は外の世界を知る。




この世に無限に続くものはない。


例えそれが水でも。風でも。地面でも。世界でも。


――感情でも。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る