マシュマロ? キャンディー?

カゲトモ

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「はぁ…」

 今日一日中、どうしようかと考えて、回り道なんかもしちゃったりして、でも結局来てしまった。いや、いつかは来なくちゃいけなかったからいつだって、今日だっていいわけで。

「よしっ」

 小さく気合を入れるように両手を握ってそこへ足を踏み入れた。ピンクとホワイトから、ブルーとホワイトの空間へ変わった催事場へ。

「ホワイトデーねぇ…」

 ざっと見た感じでも結構な量がありそうだ…食べ物のほかにハンカチとかもあるみたい? 知らないけど。

 とりあえず一番近い通路から。聞いたことのあるようなホテルから、知らないけれど有名そうなパティシエの名前が並び、マシュマロやら飴やらマカロンやらが綺麗な箱に入って売られている。

「んー」

 どれも美味しそう。俺が貰っても嬉しいだろうし、アイツが貰っても嬉しいかな? こーゆーの、女子だったら喜ぶよな、普通。

「甘いもの好きだったと思うし」

 昔からチョコとか好きだったと思うんだよな、バレンタインにもらったのも手作りっぽかったし。ってことはやっぱ友チョコのついでにくれたんじゃ?

 だって俺たち、幼馴染だし。

「彼女さんへのプレゼントですかぁ?」

「ふぁっ⁉」

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