これがバッドエンドなんて言わせない

これがバッドエンドなんて言わせない

『まだ始まってもいないのだからやるしかない』

『諦めるのはもう少し先でもいいだろう』

『ああもうくだらない、と笑う声がした。誰の声かは決まっている』

『そんなことしたって意味はない、と言われた』

『君には到底できないよ、と突き放され』

『アホ臭い、とストレートな言葉で殴られた』

『それでも進めばいいだけだったのに』

『茨の道しかなかったことに心が折れていって』

『結局、それすらできなかった』

『平坦な道ばっかり求めた』

『誰かの下位互換でいいと願った』

『どんどんみっともない姿になっていった』

『自分の中で何かがとっくに終わっていたのだ』

『あの日』

『信じてみようと心から思えた』

『ちっぽけな感情の寄せ集めは』

『今、それもここでかき消した』

『罵詈雑言を浴びさせられた』

『呪いと化している』

『取るに足らないはずのそれは』

『とうとう夢にまで出てきた』

『いつか決めたあの目標は』

『今、闇に浮かぶ雲のようにも思える』

『むしろ、今はそうとしか思えなかった』

『それが何になるのか』

『自分が凡人だと言うことはとっくにわかっている』

『自分の足を手で叩く。よかった。まだ動く。自分に言い聞かせろ』

『やるしかないのだから。1%でも可能性を探れ』

『そう言ったところで何になる』

『最後には失敗する』

『どくん、と心臓が大きく跳ねた』

『傷だらけの腕は動かない』

『もう一度だけでも』

『だらりとした腕を自分はどこか冷静な目をして見ていた』

『それで結構。それでいい、と声がした』

『どうせ無理だろう』

『……いい加減認めようぜ』

『私は下手です、と』

　本当にそれでいいのか？　君はそれでいいのか？　見方を変えればまた何か変わったのではないか？　そう、例えるなら、百八十度逆から読んでみるとか……。

『私は下手です、と』

『……いい加減認めようぜ』

『どうせ無理だろう』

『それで結構。それでいい、と声がした』

『だらりとした腕を自分はどこか冷静な目をして見ていた』

『もう一度だけでも』

『傷だらけの腕は動かない』

『どくん、と心臓が大きく跳ねた』

『最後には失敗する』

『そう言ったところで何になる』

『やるしかないのだから。1%でも可能性を探れ』

『自分の足を手で叩く。よかった。まだ動く。自分に言い聞かせろ』

『自分が凡人だと言うことはとっくにわかっている』

『それが何になるのか』

『むしろ、今はそうとしか思えなかった』

『今、闇に浮かぶ雲のようにも思える』

『いつか決めたあの目標は』

『とうとう夢にまで出てきた』

『取るに足らないはずのそれは』

『呪いと化している』

『罵詈雑言を浴びさせられた』

『今、それもここでかき消した』

『ちっぽけな感情の寄せ集めは』

『信じてみようと心から思えた』

『あの日』

『自分の中で何かがとっくに終わっていたのだ』

『どんどんみっともない姿になっていった』

『誰かの下位互換でいいと願った』

『平坦な道ばっかり求めた』

『結局、それすらできなかった』

『茨の道しかなかったことに心が折れていって』

『それでも進めばいいだけだったのに』

『アホ臭い、とストレートな言葉で殴られた』

『君には到底できないよ、と突き放され』

『そんなことしたって意味はない、と言われた』

『ああもうくだらない、と笑う声がした。誰の声かは決まっている』

『諦めるのはもう少し先でもいいだろう』

『まだ始まってもいないのだからやるしかない』