銀参

クロは階段を上り自分の部屋の番号が書かれている扉を開けた。


部屋に入ると、まず目についたのは人一人が寝られるほどのベッド。ベッドの横には机。机の上1mほどのところに30cm×30cmの正方形の開かない窓。ベッドの足元にタンスが壁につけるように置かれており、タンスひとつあけた場所に扉が設置してあるとてもシンプルな部屋だった。


机の上には一枚の紙が置かれていた。

その紙に書かれていることを要約すると、


・飯は3食。本日夜と朝はグランドにて配給それ以外は明日伝えること。

・明日の朝ラッパを三回鳴らすので3回目までに体育館に集合する事。

・着替えはタンスにある。自分のサイズにあったものを使え。赤は外着。青は部屋着である。


といったようなことが書かれていた。


裏面には、左上にこの建物の全体図。真ん中に詳細図がのっている。


詳細図には自分のいる部屋のところが赤く塗りつぶされており、1901番~2100番までの部屋番号が振ってある。20部屋ごとに普通の部屋の3倍近くの間が空いていて、そこには番号ではなく🚹️🚺️と描かれていることからトイレであるとわかる。


右下にはC棟二階と書かれているので建物の一辺ごとで棟の呼び名が別れていること。3番目の棟なので部屋は全部で2400あることがわかった。


そこまで読み進め、ふと顔を上げたと思うと。


「さすがに今夕食を取りに行ってもないだろうなぁ。」


窓の外をみながらそうこぼした。






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