【賢者】の孫ですみません!?
@mjou
プロローグ
それはいつの記憶だっただろう。
物心がつくより前に僕の両親は亡くなった。
いや、僕は彼らの最期を見てはいないのだから、『亡くなった』と言い切ってしまうのはもしかしたら間違っているのかもしれない。
彼らは消えたのだ。
学問のため、魔術の探求のため、そしてこの世の真理に近づくために。
文字通りその身を粉にして――。
ひどくかすんでしまった過去の記憶の中で、僕が唯一覚えている二人は笑っていた。
笑って、僕を送り出していた。
今でも僕はよく考えることがある。
彼らの死に見合った『何か』が僕には本当にあるのだろうか――と。
その答えを僕はまだ知らない。
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