第6話 ライトノベルを書くことの難しさ

 さて、今回はいまだにライトノベルがわかっていない私が、今まで食わず嫌いで通してきたライトノベル、ひいては異世界ファンタジーに歩み寄る話にしたいと思います。


 私、中学生で純文学(もちろん紙媒体)から始まって、幻想世界、退廃的・破滅的表現、耽美な世界大好き、三島由紀夫も寺山修司もなんか取り憑かれたように読んだ。ときどき少年愛を経由して、普通の恋愛もの、たまに歴史もの、まれにミステリーなどなど……最後は純文学をこよなく愛している。そんな私は、マンガもたくさん読むが、ライトノベルの畑だけはなぜか経由せずに成長してしまった。

 ゲームもそんなに好きじゃない。ドラゴンとか魔法の世界って、嫌いというよりイメージが膨らまない。それから、登場人物が自己紹介みたいにステータスをひけらかす文章が滑稽に思えてならない。そんなもん、文章から想像しろよ。そう思っちゃう。貞子や銀河鉄道は受け入れられても、勇者やダンジョンは馴染めない。

 偏見か。

 そうかも。


 カクヨムで投稿する作品ももちろん文学一本勝負、そう決めて臨んだわけなんですが……蓋を開けてみたらどうでしょうか。角川の押すレーベルもカクヨムサイトで賑わうコンテストも注目やランキングに挙がってくる作品も、全部、どれもどれをとっても、異世界異世界異世界……異世界ファンタジー……。


 中には、詩や短歌、短編などその他、私が触れてきた文学と似たような作品はたくさん埋もれているわけなんですが、☆が三桁? え、四桁?、そして「○○万PV突破!」とか紹介文に書かれている作品とかも、もちろんジャンルは異世界ファンタジー。一体、どこに需要が?? と、想像も及ばない私にとってはわからない。

 異世界ファンタジーとは何? 何が面白いの?

 ここで誤解してほしくないのは、異世界ファンタジーものを否定しているんじゃなくて、理解する体勢が私には備わっていないという話だ。そういう話を読み込んでこなかった私は、文章の構成から始まって物語の設定、展開、カタカナだらけの名前、スキル? みたいなやつも、未開拓。

 以前、こちらのエッセイにも書いたが、自主企画を主催した際に参加してくださった異世界ファンタジーものの作品を読んでも、感想が何も浮かんでこない。

 うん、「設定が細かいですね。」とか、「物語展開がテンポよく、楽しめました^^」とか、当たり障りのないことしか思いつかない。困りました。何が面白くて、何が面白くないのかすらわからない。

 大昔、「先生、何がわからないかわかりません」っていう家庭教師のコマーシャルがありました。まさしくそんな感じの私の心境。


 そこで、大変申し訳ないのだけれど、参加してくださった方の作品はしっかり読みたいし、それなりにコメントを書きたかった私は、こともあろうに「異世界ファンタジーもの以外で」という制限を設けた自主企画を立ち上げてしまいましたとさ。


 ライトノベルの文体って、ちゃんと理解しているわけではないんだけど、私の一メージとして、「!!!!」とか「このおおおーーーー!」みたいなセリフが多くて、文章が硬くなく、ほどよいしゃべり口調。

 これに加えてweb小説は、スマホ画面で見ても読みやすいよう、行間が多く一文が短い。たまに絵文字が出てきてもオッケー、みたいな。そんな漠然としたイメージです。


 このライトノベルで不動の地位を誇る異世界ファンタジー。


 このセットを、楽しめるようにならなければ生き残れないのか。

 それとも、このセットと対抗していくのか。


 作品を自分のものとして愛でる場合、そして私自身が純粋な読者である場合は、好きなものを追求し好きなものだけと触れていればいい。

 しかし、誰かに読んでもらう目的で作品をこの手から手放す場合はどうでしょう。

 読者が何を求めているのか、カクヨムの読者層を、知り読んでもらえるような努力をするべきではないか……せめてカクヨムへ捧げる作品においては。


 私は、そのような結論に至りました。そしてとうとう、禁断の自主企画を主催するのです――。



企画名:

「異世界モノ食わず嫌い者に捧げる、異世界ファンタジー小説。読ませてください。」

 https://kakuyomu.jp/user_events/1177354054894647238


 興味ある方はまだ期間中なのでふるってご参加ください。三月二十二日(日)23:59までとなっています。ちなみに、現在103作品が参加。

 私は、短編もしくは話数少なめの作品は全て、長編は最低でも5話までは必ず読んで応援、コメント、気に入った作品には☆もじゃんじゃん付けていますので。

 ☆欲しい方や応援マーク目当ての方でもいいですよw その代わり、作品を通して勉強させてくださいね。


 というワケで、私は、このエッセイや他の作品をマイペースに更新しながら空いた時間には鬼のように自主企画内の異世界ファンタジーを読みまくっていますよ。


 いやはや、それにしても結論から言わせていただくと、異世界ファンタジーと言っても、素直に面白いと思える作品はどれも筆力があり、全然、私の想像していたライトノベルの書き方じゃなかった。そして、☆やコメントをたくさんゲットする魅力がどこかに必ずあった。

 それから、異世界ファンンタジーって一口に言っても、いろんなのがあるんですね。読んで名の如く、この世界とは違う世界が舞台であれば、それはもう異世界ファンタジー……それって私の思う「異世界モノ」と違くないか? あれ?


 ドツボにはまり、ますますわからなくなる私でした^^


 とにかく、自主企画でフォローさせていただいた作品は、すごく面白かったのでいつか絶対最後まで読みます!!

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