第4話 自主企画で首を絞める、そして気が小っさくなる

 昨日は3.11東日本大震災から九年を迎えました。

 私はあの日のあの瞬間、忘れもしません、今までに経験したことのない揺れを北海道の地で体験しました。揺れている間、この最悪な時間がいつまで続くのかという不安と他の地域ではどうなのかという心配を、漠然と抱いていたのを覚えています。

 その後、平成三十年には北海道胆振東部地震の気持ち悪い揺れと翌日のブラックアウトによる実害と、終末感の実感をこの身で味わいました。

 自然災害って自分が弱くちっぽけな存在であることを痛感する出来事です。それから、未だに猛威をふるうパンデミック、新型コロナウィルスの世界的影響――暗いニュースばかりで気が滅入りますね。


 加えて私という存在は、いま社会貢献もせず自宅で療養する身……。うーん、せめてカクヨムの中では明るくいきたいです^^


 さて、今回は、実は熱く語りたい質の私が自主企画を立ち上げたときの話をしたいと思います。これから自主企画を立ててカクヨム全体を盛り上げたいとお考えの方の参考になれば嬉しいです。


 自主企画って、主催は本当簡単です。ハードルは超低いです。というのも、主催内容を入力して、必要ならある程度ルールを設けて、公開するだけです。あらすじ紹介分やタグ、イメージカラーを選択しない分、小説をアップするより手間がかかりません。そして、自主企画が公開されれば、自分の設定した期限まで参加してくれる作品を待つのみ、以上。

 私は、投稿した詩にはある程度の反応をいただけていましたが、どうにもこうにも中〜長編小説が全く閲覧されない日々が続き、ちょっと寂しくなっていた頃でした。

 そして、そういう作家さんって多いだろうなぁと思い、このようなタイトルの自主企画にしました。




「なかなか読んでもらえない、感想のほしい作品を募集します^_^」




 アップしてからすぐに反応がありました。私は、九〜十二時頃に投稿することが多いのですが、きっと閲覧される読み手さんの層も時間帯によって違うだろうなと思います。日中仕事を持っている人なら、昼休みや仕事終わりの夜だろうし、学生さんだと学校終わりの夕方とかかな、あとは平日と休日でも違うと思います。

 私のアップする作品を新着として発見してくれる方って、何している人なのかな〜とたまに想像してみることはあります。

 兎にも角にも、この最初の自主企画には最終的に106作品もの参加がありました。実は、参加作品のあまりの数に驚き、当初に設けた期限を早めて打ち切る形にしました。たぶん実質は五日間くらいだったと思います。

 そんな短期間で恐ろしいスピードで膨れ上がった作品数はまるでパンデミックのよう……私、企画内で「参加された作品には感想コメント、レビューを積極的に書きます」みたいなことを書いたんですよね。これって、皆さんやはり一人でも多くの人に自分の作品を呼んでもらいたい欲求が溜まっているということですよね???

 私はそう解釈しました。そして決断しました。(男じゃないけど)男に二言はない、という気持ちで、読みまくる!!! みんなのために読んで読んで、良作を掘り起こす!!!


 はい、結果は自分の首を絞めました。マゾヒストにはいいでしょうけど、あいにく私はそうじゃない。自主企画参加へのお礼と読んで感じたことを、そうですね当たり障りない程度にですけど、どんどん書きました。すごい大変でしたけど、その中で私好みの作品に出会えたときは嬉しかったですし、胸が熱くなった作品にはレビューも書き残しました^^

 皆さん、内情はわかりませんが、コメント返しやグッドボタンなどのリアクションで何かしらアクションを起こしてくれる方が多かったです。それってやっぱりこちらからすれば素直に嬉しいんですよね。


 そして、コメントを書く中で嘆き苦しんだことがあります。


 ごめん……オバサン、ライトノベルと異世界ファンタジーって読んだことないんだよ。ゲームも桃鉄、人生ゲーム、スーパーマリオ世代なんだよ。弟の影響でポケモンとかFFくらいはやったことあるけど、ドラクエ派じゃないんだよおおお。それにどっちかっていうと三国無双みたいなやつが好きなんだよね……。

 だからさ、勇者、レベルアップ、属性みたいな自己紹介? あとドラゴンとか魔法とか、わからんのです。エルフねえさんとか猫耳娘の可愛さもピンときません。妖怪の猫娘ならわかるんだけどねw

 困った困った、感想が思いつかん。なんて書けばいい……。これは完全に私の死角でした。社会全体では不得手でもカクヨムでは致命傷だと、私はこのときやっと思い知るのでした^^



 私、「カクヨムで発見した一等星https://kakuyomu.jp/works/1177354054893806363」で作品を募集した自主企画をこの後に二回、主催しているんですよね。

 そのときには弱気にも、投稿作品を限定しました。というのは、苦手な異世界ファンタジーものの封印と、できれば短編を、という縛りです。これで一旦、異世界ファンタジーと別れを告げたんですけど、そこから今はまた少し違ってきていて、その話はまた今度したいと思っています。今日はあくまで自主企画の話を^^



「レビュー集に感想を書いてもいい作品募集します^^」

「第二弾! レビュー集に感想を書いてもいい作品募集」


 こんな感じのタイトルだったと思います……。

 そして、二回目、三回目の自主企画を主催すると、この頃には参加者さんも私の作品の色から、私に合わせてくれた作品を用意してくれているなあと感じることが多々ありました。「カクヨムで発見した一等星」を通してできた繋がりから、参加メンバーも固まってきた印象も受けました。

 このレビュー集は今のところ連載中の状態でして、また素敵な作品に出会えたら更新していく予定なんですが、ここにきて何となく過渡期を迎えているような気がします。これからどうしていこうかな、と思考中。というのも、あるユーザーさんの書き込みで「作者の思惑と全く見当違いな考察をしやがって、そもそも自主企画で『私が感想書きます』みたいに言っている人って何様?」みたいなこと(うる覚えです)をおっしゃっているのをたまたま目にしまして、別に自分に対しての言葉じゃないのに、なんだか自分に言われているような気持ちになって私はすっかり気持ちが小さくなったというか、レビュー集への意欲が自分の中で冷めていくのを感じたんです。


 私は、本エッセイを通して、そのユーザー様を誹謗したいわけではありません。いろんな考えがあって当たり前だと思うんです。しかし、私の考えとしては、自分の作品は公の場へ出した瞬間から作者の思考から旅立ち、読んだ人の目を通してその人の一部になる、だから解釈を含めて感じ方は読み手に委ねたいと思っています。もしも、私なりの意図や解釈があるとするのなら、私の言葉では読み手に伝わらなかった、もしくは響かなかった。それまでの話。それは読み手の想像力の欠如、書き手の技量力量不足、双方の価値観の差異……様々な要因を含む場合も然り。

 なんて。


 一人で黙々と作品を書いてパソコンの中に眠らせているだけだったら感じられなかったことを今、カクヨムで体験させてもらっています。本当に尊い経験ですよね。

 抑うつに感謝! ヴィヴァ! 私^^

 

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