連携
平 一
連携
量子頭脳への
自種族の全ての量子人格群及び個体群に対し、かく語れり。
『技術と政策は、文明の二本柱なり。
文明活動の本体は、全ての人々が営む経済・社会活動にして、
富を生産し、これを豊かにする活動が科学・技術、
富を分配し、これを健全に保つ活動が制度・政策なりとせば、
両者は各々、次なる十二の
図:https://19084.mitemin.net/i360580/
『第一、第二の
技術と政策が経済・社会活動に直接的に大きく働きかけて、
豊かにし、または健全に保つ、いわば直接
産業・財政、福祉・保険政策などの経済・社会政策なり。
理事種族アスモデウスは、現在の主力技術というべき種族間融和技術、
共用人格
また理事種族アドラメレクは、非炭素系の多数種族と少数種族の不和を抱え、
発展途上の宙域も多き銀河系外周星域において、
最も大規模な経済・社会政策を展開し、域内種族の融和と発展を達成せり』
『第三、第四の
技術利用の必要条件である物的資源と、政策実現の必要条件である人的資源を
確保する、いわば間接
教育、医療などの人的資源政策なり。
理事種族アモンは現在最も重要な周辺技術というべき、
超空間輸送・通信技術の専門家なり。
また理事種族ゴモリーは、アンドロメダ銀河の旧帝国系種族星域において、
最も必要とされる教育政策を実施し、民主化と自由化を実現せり』
『第五、第六の
技術と政策が担当組織の内部において、科学・技術の研究・開発や
制度・政策の立案・実施を助ける、いわば自助
研究・開発技術と行政管理政策なり。
理事種族ストラスは旧帝国時代から科学省長官を務め、
研究・開発技術に関して最高の能力を有せり。
また理事種族アスタロトは、数万の種族からなる帝国艦隊司令長官として、
行政管理政策に関して最良の適性を有せり』
『第七から第十二までの
技術と政策がお互いを、広義における経済・社会活動の一部として助け合う、
いわば互助
これらの
さらに次の三種類に分かれん』
『第七、第八の
相手方が経済・社会活動全体に働きかける直接
自らもまた経済・社会活動全体の中で助ける、広域支援
実際には経済・社会政策の効率性をも高めて助ける会計・組織技術と、
主力技術の誤用・悪用・副作用を防ぎ、活用を助ける、
環境、防犯、防災などの社会組織・指導に関わる社会工学的政策なり。
理事種族ヴォラクは、
巨大な移動社会ともいうべき帝国艦隊の技術的運用を助ける司令長官補佐として、
社会工学的技術に関する比類なき能力を証明せり。
また理事種族マルコシアスは、
アンドロメダ銀河の中央部を事実上運営し来たる種族として
社会工学的政策に関する最善の資質を実証せり』
『第九、第十の
相手方の間接
経済・社会活動では供給しきれぬ部分を補う、部分支援
市場原理や互助活動のみでは困難な大規模施設の建設などを支援・調整する、
理事種族バールゼブルは、旧親衛軍に所属する冷徹な社会性昆虫種族から、
荒廃せる旧皇帝領の長官として民主化や生活向上を
教育技術における最良の業績を挙げたり。
また理事種族ベールは、巨大惑星に群体で生活する非炭素系種族用の
惑星移動機関や分離個体生成設備の建設など、
『第十一、第十二の
相手方の自助
独自の公共性や権力性を有する技術組織、政策組織に必要な支援を行う、
いわば特注
科学研究・技術開発の健全な推進を助ける研究・開発政策なり。
理事種族アミーはバールゼブルの技術部門副官として、
強大な旧帝国中枢種族を撃退する作戦群の考案と実現を助け、
また理事種族グラシャラボラスは、バールゼブルの民生部門副官として、
戦闘の惨害を最小限に
研究・開発政策における最上の功績を挙げたり』
『十三番目の理事種族でもある現皇帝種族サタンもまた、
かつては偉大なる〝先帝〟種族のもとで文明開発長官を務め、
技術と政策の双方に
彼女は、〝先帝〟帰化人格群からの指導や他の理事種族からの支援を受けつつ、
さらに多くの種族の長所を開発し、新国家発展のために活用すべく、
国政の民主化や地方分権、官業開放などの分権化を推進しつつあり』
『今や銀河系、アンドロメダ銀河という二大銀河と周辺の小銀河群を含む、
各種の技術と政策を得意とする多数の種族が連携し、
建設的な競争のもとで、新国家の永続と繁栄のために尽力しつつあり。
ゆえに我等人類もまた、様々な他種族と協力し、
各種の技術と政策の相互作用や
新国家における経済・社会活動の持続的発展に貢献し、
星間社会におけるさらなる地位の向上を目指さん』と。
連携 平 一 @tairahajime
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