第14話 運命の輪
2020年7月26日
赤羽は梶原勇太を占うことにした。
梶原勇太は競艇選手だ。
占うならあまり親しくない人にしたい。
運命の輪が出た。正位置だ。タロットの大アルカナに属するカードの1枚。
正位置の意味
転換点、幸運の到来、チャンス、変化、結果、出会い、解決、定められた運命、結束。
逆位置の意味
情勢の急激な悪化、別れ、すれ違い、降格、アクシデントの到来、解放。
タイトル通り「運命対自由意志」を提示している。輪は周期性・永続性の象徴とされる。マルセイユ版タロットでは輪に絡まるようにして2匹の動物が、輪から独立した台座の上に1体の生物が確認できる。通説として、輪の右側(上を向いている方)の動物はアヌビスとされ、転じて善玉と解釈される。対して輪の左側(下を向いている方)の動物はテュポンとされ、転じて悪玉とされる。2体の動物の向きから輪は左回転を行っているものと思われ、吉と凶は変則的でありながらも規則的に訪れることを暗示している。輪の回転を操るかのように鎮座する黒色の禍々しい生物は、一見すると悪魔との関連を想像させるが、ライオンの胴体、人面の頭、大きな羽といった外見に加え、黄金の冠が神聖な力を示すことからスフィンクスと解釈されるのが一般的である。
梶原勇太は、三重県出身の元競艇選手。通算優勝12回、SG出場1回。
2009年5月 鳥羽競艇でデビュー。
2015年3月 伊勢競艇 SGボートレースクラシック(麒麟賞競走)に出場。これがSG初出場となる。
2015年12月 竜宮島競艇場 イバラキ・ベイ・カップ(周年記念)G1初優勝戦で2位
2019年9月 突然現役引退。
2020年1月 琵琶湖競艇場で行なわれた
2019年7月2日の第6回G3イースタンヤング第7競走にて、故意に減速し順位を操作する八百長行為をし、見返りに親戚の男性から現金300万円を受け取ったとして、モーターボート競走法第72条(競走に関して賄賂を遣り取りする行為及び競走における不正行為の禁止と敢闘の義務)違反で名古屋地方検察庁特別捜査部に逮捕され、その後起訴された。その後さらに11のレース場・18のレースでも故意に順位操作を行い、見返りとして計3425万円を受け取ったとして名古屋地検特捜部に再逮捕され、追起訴された。
彼の弟は派遣社員で、拘置所をジャックして梶原勇太を昨夜、逃がすことに成功した。
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