第104話 撃退・拉致運搬
俺とアスカは、王都の裏道で
「少し質問してもいいか? それなりに出来る連中は、素手で砂虫を
その、不審な連中の
「何を言い出すかと思えば、砂虫を二人で
そういえば、港の一件もあって、俺たちのAランク昇進理由は
「俺の言ったことが信用できないなら実力をみせるしかないな。マスカレードレッドさん、お前の双刀でこの連中に本当の恐怖を教えて上げなさい。
「はい。マスター」
アスカが、音もなく腰にクロスさせた
俺たちに話しかけていた女の
どうやったんだ。俺にも見えなかったから残りの連中では無理だろう。しかし、
「……」
よく見ると、目だし帽を切り飛ばされた女は、立ったまま気絶している。ゆっくり
俺たちを前後で囲んでいた男たちは、明らかにひるんでいる。
ズドン! ズドン!
仕上げに高速弾を男たちの前に打ち込んでやったら、一目散に逃げて行った。飛び散った石の破片で
まずい、今の高速弾で道の
アスカが切り裂いた目だし帽を収納し、
「アスカ、その女を縛り上げたいんだがロープがないんだ、どうすればいいかな」
「薬草採取用に買った大き目の袋に入りませんか?」
「いや、さすがに入らんだろ。入ったとしても底が抜けるんじゃないか?」
「でしたら、足の方から袋に突っ込んで、そこで、袋の
なかなかエグイ提案だ。だがそれが良い。アスカらしい。
「それしかないな」
袋を二枚収納から取り出し、気絶して寝転んでいる女の足を袋に突っ込んだらちょうど腰のあたりまで入った。
今度はもう一枚の袋を頭からかぶせて下に引っ張るとこれも腰のあたりまで来たので、そこで袋の紐で縛ったところちょうどいい
仮面をつけて
人の来ないうちに退散しよう。
「マスター、
それもそうだと思い、一度、女にかぶせていた袋を引っ張り上げて顔を出し、口の中に丸めたタオルを突っ込んでやった。
もう一度袋をかぶせ、今度こそでき上がりだ。フー。男子高校生、
「アスカ、これからどうすればいいと思う?」
「とりあえず、そこのゴミを持ってここから移動しましょう」
そういってアスカは、彼女の言うゴミを片手で
「アスカ、毛布で上からぐるぐる巻きにしよう。もう少し見た目が良くなるんじゃないか? もう一度降ろしてくれ」
収納から旅で使った毛布を二枚ほど取り出す。
「地面に置いて、ぐるぐる巻きだ。よしやってくれ」
道に広げた毛布の端に、袋をかぶせた女を置き毛布と一緒にぐるぐる回す。もう一回。だいぶ良くなった。これなら、筒状の荷物に見えないか?
「マスター、この
変装ではない、変身だ!
「そうだな」
変身道具をアスカから受け取りしまっておく。またお世話になることもあるだろう。
「それで、どこへ運びましょうか? どこか空き家でもあれば
俺にとってははじめての体験だもの、女を捕まえてみたもののどうすりゃいいの?
「『ナイツオブダイヤモンド』じゃさすがにまずいから、思いつくのは、アルマさんの家くらいだな。事情を話せば何とかなるだろう」
「分かりました。私が一人で、荷物を持って走っていると見た目かなり不審ですので、マスターも担いでもらえませんか? ふたりで担げば、
不審性とは何だか知らんが言いたいことは分かる。しかもその不審性が必ず下がるかはわからないのも同意だ。
「それじゃあ、アスカ、俺が前を走るから、歩調を合わせてくれよ」
「はい。マスター」
こうして俺たちは、
[あとがき]
【童謡 こどもの歌 全集】おさるかごや
https://www.youtube.com/watch?v=DPpsyT6f24E
越後のちりめん問屋:いわずとしれた水戸のご老公。わたしは子供のころ、ちりめん問屋はちりめんじゃこを売ってる店だと思ってました。
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