第82話 ショタアス探偵団解散
とりあえず実行犯は何とかできる。その先は? 専門家の
殿下にいとまを述べ退出した。誰かにお前は毒を
先ほど殿下の部屋まで案内してくれた侍女の人に連れられ、
通路が交差した場所で、右側を指し、
「この先は何があるのですか?」
「この先には王族のみなさま用の
「それでは、こちら側は?」
左手を指す。
「そちらは、
「ありがとうございます」
どちらの方向にもうっすらと薬物の
「殿下のお食事のお
「殿下のお世話はヨシュアという侍女が長年行っております」
「そうですか」
ですよねー。二時間半の
「アスカ、そういうことだよな」
「。」
黙ってうなずくアスカ。
あとは、リーシュ宰相にチクって
「あの、少しよろしいですか?」
先を歩く侍女の人を呼び止める。
「はい何でしょう」
「リーシュ宰相閣下に急用がございまして、閣下の元に案内していただけませんか?」
「ご案内はできますが、リーシュさまがお会いになられるかどうかは分かりかねますが」
「リリアナ殿下の件で、コダマとエンダーがお話したいことがあると伝えていただければきっと会ってくださると思いますので」
「殿下の件ですか? かしこまりました。どうぞこちらです」
方向転換した侍女の人に付いて行く。
リーシュ宰相の執務室の前で、案内してくれた侍女の人が若い男の人に俺たちの
「リーシュ閣下が先ほどよりお待ちです。コダマ子爵閣下、エンダー子爵閣下、中へお入り下さい。」
今日リリアナ殿下に会うことを
「失礼します」「失礼します」
アスカも場所はわきまえているようだ。
「待ってたよ、二人とも。それでどうだった?」
「お会いしたところ、殿下に薬物の痕跡が有りました。『キュアポイズン、 ランク3』をお渡しし、その場で飲んでいただいたところ、解毒はできたようです」
少しは安心したかな。いや逆か。
「実行犯は、殿下の侍女のヨシュアという方です。薬物の痕跡が彼女の左手の爪の先に
殿下には念のため『キュアポイズン、 ランク3』のポーションを予備としてお渡ししています。同じ薬物なら、このポーションで解毒可能です。ただ、殿下にこれまでポーションをお渡ししている
「そうですか。お手数をおかけしました。後は私の方で対応します。それと前回はエリクシールで、今回も殿下を害する犯人を突き止めてくれて本当にありがとう。あと、コダマ殿、エンダー殿、お二人にこれを」
学生証のようなカードを渡された。
「これを正門で提示すれば王宮に自由に出入りできます。持っていてください。時間があれば、今日のように殿下と茶飲み話でもしにお越しください。殿下には友人と呼べるものが今までいませんでしたので、友達になってやってください。殿下の
深く頭を下げるリーシュ宰相。
「「はい。わかりました」」
とりあえず、俺たちのディテクティブ・ストーリーはハッピーエンドで終わったようだ。『剣と魔法の世界』では、圧倒的に探偵有利と実感した五日間だった。
ただ、第1
「マスター、ショタアス探偵団終わりましたね」
それはヤメイ! と言っとるだろ。
宰相執務室を後にして、
「王宮内で何かあったのかな? アスカ、どう思う?」
「さっそく、リーシュ宰相が実行犯を捕まえに動いたのではないでしょうか」
「さすが、動きが早いな。ちょっと行ってみるか」
なにやら騒ぎが起きているあたりをミニマップで見ると、先ほど説明を受けた侍女の私室の辺りだ。
「アスカ、急ごう。何かあったみたいだ」
まさか王宮内をいつものつもりで走るわけにはいかないので
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