第18話
昨日はLIVEをして特にすることも無くそのまま1日を終えた。
学校で颯と会い、昨日のロケについて色々話した。
「へー、そうだったんだ。」
「そうそう。」
「てか、アカウント作るなら俺に言ってくれたら良かったのに」
颯の言う通り言っておいた方が良かったかもしれない。
「まぁ、確かに…?」
「ていうか明日だろ?踊ってみた」
「そうだよ。予約もしてあるし。」
「助かるーまじサンキュな。」
手を合わせてお礼してくる。
「明日は俺ら午前だけだったよな、」
「そうだ」
「だから2時ぐらいに俺ん家来てくれ」
「了解。踊るのはロケットサイダーだし今日のうちに覚えとけ。できるなら本撮りしたい。」
なんて無茶言うんだお前は。
本撮りとは本番用に撮る事を勝手に略してそう呼んでるだけで、踊るのには練習が必要なので本撮りの時には先に言っていることが多い。だからまじでびっくりした
「お前、、嘘だろ。なら先に言えよ。」
「まぁ、出来ればだから無理かもね。」
「じゃあ別の日でいいだろ」
「まぁ、明日は合わせるだけ合わせるから何となくでいいから振りを覚えておけ。」
「はいはい。てかなんで出てもらってる側に指図されないといけないわけ?」
「…すまん」
その時ホームルームの合図のベルがなり話をやめた。
***
「あの、」
相田さんだ。
「あ、昨日の演技めっちゃ上手だったね。ちょっと以外だった。」
「ありがとうございます。ちょっとあれで大丈夫だったのか心配だったんですけど。」
ポッと頬を赤く染め下を向きながら喋る相田さん。
「大丈夫だと思うよ。スタッフさんも気づいてなかったし。もしかしたらスカウトされるかもねー」
「そんなことないですよ…」
最後になるにつれ小さくなる声。
けどスカウトは有り得るのだ。
プロデューサーだったらあの子可愛いからモデルなれるわ!
なんて言いそうだし。
「あ、踊ってみた楽しみにしてます。」
踊ってみたの宣伝は昨日のLIVEが初めてだし見てくれていたんだろう。
「もしかして見てくれた?」
「もしかするも何も見てました!昨日のアカウントのは大変でしたね。」
「あ、そうそう。偽垢とか考えてなかった俺が悪いんだけど…。」
「なんも悪くないですよ。」
にこにこと笑いながら励ましてくれる。誰も差別しないでみんなにこの対応だから男子はイチコロなんだろう。本人は気づいてないみたいだけど。
「…でなに踊るんです?」
これ、言っていいのだろうか。
一応内緒の方がいいと思うんだけど、、、。
「ロケットサイダーだ。」
へ?
びっくりしたー。
「心臓に悪いぞ颯。」
「いや、ごめんごめん。」
「ロケットサイダーなんですね!」
「そうみたい。今朝言われた。明日撮るみたい…。」
「え?!明日ですか?」
目を見開いて見てくる。
「そうなんだ。伝え忘れててね。世奈は前から知ってるから踊れるんだけど澪は曲しか知らないから。」
「大変ですね。明日みんなで練習して別の日にやったらどうですか?」
そうだそうだその意気だ。
言ってやれ相田さん!!
「…そうだね。別の日にしよう。」
「よっしゃ」
思わず声がもれてしまう。
「相田さん見に来たら?明日暇だったらだけど。」
「いいんですか?!」
というわけで明日の本撮りが練習に変わり、参加人数も1人増えた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます