優しい恋
佐倉由乃
第1話
速水湊…これ本名❓
俺の第一印象はコレ。
芸名みたいに出来過ぎた名前が印刷された
名刺を見ながら、それを差し出した本人もまた
俳優です。と言われたらそのまま信じちゃいそうなイケメンで、
名刺の、肩書きが大手出版社の編集って無かったら信じなかったと思う。
俺の名前が
相川裕太。
どこにでも転がってそうな平凡な名前。
名前に見合った平凡な人生。
29年間そうだったのに!
出版社の肩書きを名乗るイケメン編集は、
俺の爺さんが始めた下町の小さな洋食店が
出版社が自ら発行してるミシュラン的雑誌❓で覆面調査員が来店して店を評価するとかしないとかってやつで星が付きましたよ。とよく響く低音ボイスで説明した。
で、掲載の承諾とやらに来たらしい。
爺さんからこの店を受け継いで3年。
教わった味を守りながら、俺のオリジナルも
加えたりして、それなりに好評で常連さんにも
受け入れられて、新規さんも来てくれて…
軌道に乗ったかな〜なんて思ってはいたけど、
ついに世間が放っとかなかったかぁ〜。
とまぁ、こんな感じで、平凡だった俺の日常が
速水湊との出会いによって激変しちゃったんだよね〜。
雑誌が掲載されたら、
客は増えるは、TVや雑誌の取材とか
メディアのオファーとかが押し寄せて、
なんだか良く分からないうちに、
スゲエ、繁盛店になって毎日目の回るしそがしさに変わった。
雑誌スゲェ‼️
そして、不思議な事に雑誌掲載から半年経つのに、速水さんは週に1度は必ず顔を出し続けてるって事だ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます