第2話 その者、組合に現れる

  王国北部辺境伯主要都市ガリア

 ガリアの傭兵組合は早朝より開いている、大抵は此処より北部戦線に向かう傭兵の乗り合い馬車に間に合わせる為でもある、大手の傭兵集団クランは専属の交渉員が存在する為に大抵は昼頃に来るが、個人や小規模集団パーティー等は前日の晩か早朝登録して現地に向かう乗り合い馬車に乗るのが通例である、その為開店時はあわただしく思えるが窓口じたいはそうでもない、荒れ繰れ者の多い傭兵組合だけど依頼は多岐に渡り、戦線への派遣以外にも害獣の駆除や敵性生物(魔獣等)の討伐、遺跡やダンジョンの調査等彼らの選択肢は有るのだし騒動を起こした者は組合からの除名と国外追放となるので割に合わず基本的には大人しいのである追放者が居ない訳ではないが。

 そんな忙しい早朝での新規登録者は珍しく、そしてその場に居た全員の記憶にも残った、其は主にデカイ、厳つい、邪魔くさいと言って

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