あんたいとる！-untitled!- 3

Act:40『大したことじゃないから』

唯「体調を崩しているんだ」

蛍「嘘つけ、普通に学校来てんじゃねえか」

唯「具合が悪そうに見えないかい？」

蛍「まったく。顔色も悪くないし。熱もないだろ」

唯「ふふ、君はボクのことをよく見てるんだね」

蛍「……う、うるせえ。というか、結局どうなんだ？」

唯「そうだなぁ……触って確かめてみるかい？」

蛍「はぁ……」

智「今日は先輩さんのおうちに行かせてもらうです」

蛍「ん、急だな。別にいいけど」

智「やったです」

蛍「……抹茶か？」

智「何も言ってないのに、何故わかるです？」

蛍（まあ俺ん家に来る理由って言ったらそれくらいだろうしな……）

桜「智ちゃん、抹茶クッキー作ってみたんだけど、どう？」

智「もらっていいです？」

桜「うん。智ちゃんのために作ったから」

智「それはありがとーです。……美味しいです」むふー

桜「良かった」

智「でももう少し苦味となめらかさが欲しいです」

桜「なるほど……うん！　頑張るね！」メモメモ

蛍（桜は熱心だな……）

京「唯ちゃんハイターッチ！」

唯「おやっ」

　　パンッ

唯「京さんロータッチ」ぺろん

京「なはは！　スカートめくらんといてーなー！」

蛍「京、普通に受け入れるな」

桜「ふう……」

蛍「どうした、桜」

桜「えへへ、ちょっと悩み事」

蛍「悩み事？　だったら俺が聞くぞ？」

桜「あ、いいのいいの、大したことじゃないから」

蛍「そ、そうか？　それならいいんだけど……」

桜（体重のことなんて、蛍に言えないよー……）

唯「うん、美味しいね」

悠「あうーこんなの食べたら太っちゃいますー！」

桜「悠ちゃんは体重とか気にしてるの？」

悠「気にしてますよ！　でも私、全部胸に行っちゃうんです～」

桜「！」

唯「ほほう、だからこんなにいやらしいボディーに……」

悠「えへへっ」

智「即死しろです」

唯「ボクは食べても体重に還元されないね」

智「私もです」

桜「そ、そうなんだ……」

唯「……さて、ガールズトークをしようか」

悠「い、いきなりですね！」

唯「ふふ、ダメかな？」

桜（唯さん、私のために話を変えてくれた……？）

唯「お題、下着について」

智「一人でやってろです」

悠「いえーい！」

智「……二人でやってろです」

桜「あはは……」

桜「唯さんって良い人だよね」

蛍「そうか？」

桜「うん。気が利くし、お話も上手だし、笑顔がステキだし」

蛍「……」

唯「今、ボクのことを激しく罵倒していなかったかい！？

　　できれば叩いたり蹴ったりして欲しいのだけれど！」

蛍「台無し！！」