あんたいとる！-untitled!- 3

Act:36『ほたるくん！』

京「ほたるくん！」

蛍「『けい』だ」

京「にひひっ！　というわけで、放課後、学校の近く案内してや！」

蛍「へ……なにがというわけなんだよ！？」

京「ええやん、細かいことは考えんで！」

蛍「クラス違うだろ？　普通同じクラスのやつに頼むんじゃないか？」

京「せやな！　じゃあ授業終わったら来るで～！」タタタッ

蛍「あ、おい……無視か」

蛍「……急に来てなんなんだあいつ……」

唯「ふふ、君は好かれているんだろう」

蛍「どうだかな」

悠「先輩って一年生でも結構知られてるんですよ！」

桜「え、そうなの？」

悠「はい！　『ツッコミが上手い』って！」

蛍「え……マジで？」

蛍「なんだそれ……」

桜「だから、さっきの……西峰さん？　も、それで来たのかもね」

蛍「名前知ってたしな……詠み方間違えてるけど」

唯「ふふ、このクラスは夢さんや君みたいに、有名人が多いね」

蛍「夢と俺を同じ扱いにするのはどうかと思うぞ……」

＊

京「おまたせ！　もう待ちくたびれたわ！」

蛍「どっちだよ！　お前が待たせたんだろうが！」

京「にひひっ、冗談やないで！」

蛍「冗談だろどう考えても！」

京「なははは！　あかんっ、ほたるくん面白すぎー！」

蛍（つ、疲れる……！！）

京「にひひひっ♪」

蛍「なんでそんなに笑ってんだ？」

京「こっち来て初めてできた友達やもんっ」

蛍「え、お前、クラスに友達いないのか？」

京「おるで！　でもほたるくんが一番好きや！」

蛍「そ、そうか……」

京「どーしたん？　顔赤いで？」

蛍「な、なんでもない……」

京「さて、ここらへんのこと教えてもらおか！」

蛍「じゃあ、どういうとこが知りたいんだ？」

京「まずはご飯たべられる場所！　ウチお腹空いてしもた！」

蛍「じゃあ、近場のファストフード行くか」

京「ファストフード！　ウチ好き！」

蛍「じゃあ行くかー」

京「にひひっ……ほたるくんっ！」

蛍「ん？」

京「改めて、これからよろしゅうな！　握手！」

蛍「また腕相撲か？」

京「んなわけないや～ん♪」

蛍「じゃあ……」

京「指相撲！」

蛍「次は指かよ！！」