Act:16『無論、見させてもらう!』
智「首が痛いです」
悠「寝違えたの?」
智「かもです」
悠「じゃあ揉んであげるよー!」
智「痛いです、痛いです。さわんじゃねーです」
*
舞「お兄ちゃん、最近女の子の後輩ができたんだって?」
蛍「う……アイツから聞いたのか?」
舞「唯さんにね。で、どんな人?」
蛍「二人とも、個性的なヤツだな。一人は舞と同じくらいの身長だ」
舞「ええ! そうなんだ! 会ってみたいな~!」
蛍「うーん……」
舞「な、なんで首を捻るの?」
男(智は難しいやつだからなぁ……)
*
智「私は年下が大嫌いです」
蛍「え……」
智「なんです?」
蛍「そりゃなんで?」
智「私を子ども扱いするやつが多いからです」
蛍「……なるほど」
智「……なんで納得するです?」
蛍「! す、すまんっ」
*
悠「智ちゃんはどーしてそんなに冷静なの?」
智「周りがガキなだけです」
悠「なるほど、智ちゃんは大人なんだね!」
智「……なんかバカにされてるように感じるです」
悠「ど、どーして!?」
智 ぺたーん
悠 ぽよ~ん
智「不公平です」
悠「ん、何が?」
智「……ふんっ、です」
*
唯「子どもの頃の夢を考えていたんだけど」
蛍「何かあったのか?」
唯「思い出せないんだ。どんな夢を持っていたか」
蛍「昔の話だからな」
唯「……ふふ、その夢を探すのが、ボクの夢さ」
蛍「何かの物語みたいだな……」
*
智「大変です、悠が倒れたです」
蛍「何、本当か!?」
智「ちょっと来て欲しいです」
蛍「わ、わかった」
悠「……」ドギマギ
蛍「……」
智「さあ、王子様のくちづけで目覚めさせるです」
蛍「グルかよ!?」
唯「!」
蛍「ん、なんだお前も来たのか」
唯「悠さん、どうしたんだい!?」
悠「……」
唯「こ、こんなところで倒れていたら……パンツまる見えじゃないか!
無論、見させてもらう!」
悠「うわー! やめてー!」
蛍「……はぁ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます