Act:12『この娘は智ちゃん!』

はじめまして、私は入間 悠です! 高校一年生です!


智「おはようです」

悠「あ、智ちゃん! おはよー」

智「今日は機嫌がいいです?」

悠「うん! 最高!」

智「学校がなければ、私も最高です」

悠「ええ~!」


この娘は智ちゃん! 私のクラスの友達! すっごく仲良し!


智「一日の半分を拘束されるなんて辛いです」

悠「そ、そうかな~」

智「お家でのんびりしたいです」

悠「でもずーっとのんびりしてるのも嫌じゃない?」

智「嫌じゃないです。ずっと寝てたいです」

悠「も~智ちゃんは怠け者だな~!」

智「授業中のんびり寝てる誰かさんには言われたくないです」

悠「うう……」


悠「き、昨日はついつい夜更かししちゃって……」

智「また例のテレビ番組です?」

悠「うん! 智ちゃんも観なよ!」

智「貴重な睡眠時間を削るようなことはしたくないです」

悠「そうだよね……不健康な生活は良くないよね」

智「目の下にクマができたらまずいです」

悠「うわー! これからは気をつけます!」

智「わかればいいです」


悠「……あ、あれって……」


唯「なるほど、バイブレーションの振動を強くすると、

  自慰に用いることができるんだね」

蛍「さっきまでそんな話してなかっただろうが!」


  少し遠くにいるのは蛍先輩と唯先輩! 蛍先輩はとっても優しい達!

  そして、唯先輩は知的で面白い人!


悠「先輩達~!」

蛍「お、悠」

唯「やあ。……ん?」


ぽよんぽよんっ


蛍「!!」

唯「あはは、凄い光景だね」


悠「えへへ、先輩達みつけたので走ってきちゃいました!」

蛍「そ、そうか。おはよう」

唯「ふふっ、おはよう悠さん」

悠「……? 二人ともどうしました?」

唯「君の素敵なちぶ――」

蛍「いやぁ! わざわざここまで来て挨拶してくれるとは思ってなかったからな!」

悠「あ、そういうことですか~!」

蛍「あははは……」


智「……」

蛍「おう、智」

智「どーもです」

唯「彼女は?」

蛍「悠の友達。同じ実行委員だったから」

唯「なるほど」

悠「あ、智ちゃん先に行かないで~! それでは先輩たち!」

蛍「おーう」


悠「待ってよ智ちゃん!」

智「急に走り出しといてよく言うです」

悠「そ、そうだけど~……」


唯「……また、一味違った娘だね」

蛍「ああ、そうだな」


智「……」

悠「と、智ちゃん速い~」

智「うっせーです。今私は機嫌が悪いです」

悠「ええ! いきなり過ぎるよ! いつ悪くなったの!?」

智「さっきなったです」

悠「どうして? ま、待ってよ~」ぽよんぽよん

智「うっせーです! てめーみたいな浮き袋にはわからないです!」ぺったーん

悠「う、浮き袋!?」


  智ちゃんはたまに、私のことを『浮き袋』と呼びます……。

  一体なんのことだろう?

  でも、そうやって怒る智ちゃんは可愛かったりします♪

  高校生活、これからもおもいっきり楽しめそうです!


智「……そのサムいモノローグやめろです」

悠「えっ!? 聞こえてたの!?」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る