怒りの咆哮
「クっ、もう15分経ったのかよ!?」
オレを中心に囲まれた光り輝く防御壁が消えていく。
その壁が消えた今、未防備のオレを見逃さまいとし、≪
「……っはぁ!!」
コイツはオレよりも遥かに強い–––。
しかし、【覚醒(ホーリー・アクセル】で強制的に上げられた【AGI】を持つオレには、コイツの一挙一動は止まって見える。時の観測者にでもなった気分だ。
オレは右に飛びながら、襲い来るかぎ爪を避けたのだ。
「っすげぇ風圧……これ食らったら一巻の終わりだな!?なんとしてでも避け切らねぇと!!」
ここで≪
オレはそこを目掛け……
「【蓮斬(ディザスター・バースト)】!!」
詠唱と同時にオレの身体はスキルモーションに入る。両腕が横に伸ばされ……そして、≪
左手に装備された【アサシン・ブレード】が、最初の1打目≪
「キィーーーン!!」
輝く火花を放ち、強固な鱗を叩く音が甲高(かんだか)く響く。そして、立ち待ち残りの29連撃を繰り出す。その間、甲高く響く音は鳴り止む事はなかった。
≪
「やっぱり……固てぇな!!ハァハァっ……」
頭上に表示される3本のHPバーは、その内の1本の半分だけを削っていたに過ぎなかった。すかさず、オレは後方へと間合いを測る為に飛び跳ねる。
その時だ……
≪
再び咆哮を放って……
その大きく開かれた口から、濃い紫色の液体が噴射される。それと同時に淡い紫色の霧のようなガスが放たれる。
「クっ……クソッ!!…………っはぁっ!!」
絶え間なく辺りは≪
それを避けるしか出来ないと……さらに後方へと飛び跳ねる。
だが……
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