セカンド・ライフ 〜カンスト上限ってどこからだっけ?Lv.1の最弱のオレがスキルで最強に成り上がります!〜

夢実千夜@Senya_Yumemi

プロローグ

【はじめに】

目指すとこは『小説家』ですが……

この作品は息抜きと趣味の一環で書き上げたものです。

作者の都合的な部分が多く、大きな矛盾と『VRMMORPG』の物語としては完成型とは呼ばないかもしれないです


これを読まれて不快に思われたり、『VRMMORPG』の物語として成立してない!と思われた方は、直ぐにこのページを閉じて頂いて他の良作を探すことを推奨します。


以上のことを踏まえて読んで頂ければと思います。


夢実千夜


♢♢♢♢


【あらすじ】

 社畜で冴えないサラリーマンの主人公『黒沢典之(クロサワノリユキ)』は、現状を打破しようと仕事を辞めて、斬新かつ革新的なシステムである、「換金システム」が実装されたダイブ型VRMMORPG『セカンド・ライフ』に身を投じた。

 「換金システム」実装につき、この『セカンド・ライフ』にて生計を立てようとするプレイヤーが続出。この主人公も同様である。


 そこで選んだ初期のステータスポイントの割り振りは【AGI】(敏捷性)極振りであった。

 しかし、運営の考えとしてはこの主人公の考えは大きな間違いである。生活がかかっているからこそ、容易くHPゼロ…死ねないのだ。

 よって、ステータスはバランスを考えて初期のステータスポイントを振らなくてはならなかった。

 だが、主人公の生命力・防御力の【VIT】値はゼロ、攻撃力、力の【STR】値もゼロだ。これだと攻撃を与えられたら即死必至であり、攻撃もままならない。生計を立てる為のモンスター討伐すらもままならないのだ。


 主人公はなんとしても攻撃を回避していかなくては…と色んな手段を講じて、様々なスキルを身につけていくのだが……


 ある時、不遇に直面してしまう。なんとゲーム上では考えられない、レベル1の状態で止まりアップしないのだ。どれだけモンスター討伐しても……いわゆる、レベルカウントストップだ。

 そのことにより、『セカンド・ライフ』内で『最弱』と化したオレがここでどう生きて、どう生計を立てて行くか……


 その答えは、強力なスキルを手に入れてのし上がればいい!という考えで……取得するスキルは次第に化け物じみて行き、『レベル1の最弱』だが、気付かない内に『最強』へと変貌を遂げて行く。


 そんな冴えない元サラリーマンが、ダイブ型仮想空間で成り上がって行く物語です。



♢♢♢♢




 ≪≪≪完全なる仮想空間の実現「セカンド・ライフ」今ここに現れる!!!≫≫≫


 あの知らせから1ヶ月程経った頃であった–––。


 とあるMMORPGに没頭していた。仕事の休憩時間、休みの日など気晴らし程度と思いやってみたのだが、思った以上にのめり込んだゲームであった。

 ある日の事だ、そのゲーム内チャットでこんな会話が繰り広げられていた。



チムポコ丸≫≫

よっ、ノリユキはあのニュース見た?

有馬茂雄(アリマシゲオ)が開発したっていうゲーム!!!


ノリユキ≫≫

見たよ!

「セカンド・ライフ」だっけ?


チムポコ丸≫≫

オレ、仕事辞めてさ…

「セカンド・ライフ」買おっかな?って…

ゲームで稼いだ金、リアルの金に換金?出来るんだろ?

だからさ…


ノリユキ≫≫

うーん…

仕事辞めてゲームかぁ?

アレで本当に稼げんのかな?


チムポコ丸≫≫

大丈夫だって!!

今の俺たちのギルドだって…

今となってはトップギルドだぜ?


ノリユキ≫≫

でもなぁ、仕事辞めなきゃいけないだろ?

時間だって…多分仕事やって、

「セカンド・ライフ」やるってなったら……


チムポコ丸≫≫

そうだよ!!

だから、オレもう仕事辞めて「セカンド・ライフ」に人生賭けちまおっかな?って!!!

ノリユキだって…今の仕事好きでやってる訳じゃないだろ?


ノリユキ≫≫

まぁ…そうだけど…

うーん…


チムポコ丸≫≫

まぁ見とけって!!!!

オレ絶対「セカンド・ライフ」で成功してやるからさ!!!!!



◆ ◇ ◆ ◇ ◆



 ≪≪≪昨日、私たちが報道して来ました、天才有馬茂雄氏によるAADO(オール・アクション・ダイブ・オペレーション)の開発成功より、大手ゲームメーカーのエレクトロ・ドライブと共同開発される予定でしたAADOシステム実装VRMMORPGが、なんと開発完了との報告を受けました≫≫≫


 こんなニュースがテレビに流れていた–––。


 オレの名前は「黒沢典之(クロサワノリユキ)」、一応この物語の主人公だ。性別は勿論オトコ、年齢26歳、未だ独身。

 勤め先は大手ゼネコン。大学を卒業後、新卒入社以来、営業課に配置され早三年目になる。


「なぜ、数ある中で弊社を選んだのですか?」


 面接によくある質問だ。大学で学びたい事、やりたい事、大学を卒業してその後の事なに一つとして考えていなかった。

 そんなオレにはご立派な志望動機なんて皆無だった。

 数社ダメ元で就職試験を受けた。数撃てば当たる。そんな考えであった。

 引っかかったのが、そう今の会社だ。内定の自信は微塵も無く、このオレが採用されるなんて思ってもみなかったのだ。


 卒業間近就職の準備に追われた。勤務地が東京という事で、母とアパート探しに奔走する。


 都内は物価が高い–––。


 平均的にワンルームで六万五千円からだ。給料の手取りで計算すると、家賃、光熱費、通信費、生活費で手元にはなんぼも残らない。

 これが、俗にいうワーキングプアだなと自分を慰めた。


 両親は言う–––。


「一人暮らしのサラリーマンなんてこんなもんよー!」

「若いうちは苦労するもんだ!」


 はぁ、生活に余裕が出るまで何年かかることやら。


 オレは営業課に配置され早三年目となる今、業務成績はうだつが上がらない状態が続く。

 上司には媚びを売り、怒られては頭を下げての繰り返しだ。頭を下げる相手がクライアントならまだ良いが、社内でも頭を下げるとなると、話は別物だ。


 首を吊らされ、晒されている気分だ。


 サラリーマンは皆、

 こうなのであろうか–––。


 社内は決して穏和な空気では無かった。重く冷たい風が舞い踊る。そんな環境だ。今日の不景気に煽られ会社は業績不振が続き、その中でもオレ個人も同様に不振な成績が続く一方であった。


 もう辞めてやる!何回もそう決意して手を握りしめては、後先を考えて踏み留まる。


 ≪≪≪貴方にとって、アバターとはなんですか?新たなる別人となり、壮大な荒野を駆けてみたくありませんか?

 ゲーム内ワールドは東京ドーム約1万個に値し、総面積約478㎢のオープンワールド型MMORPGでは史上最大を誇っています。

 そこで感じるのは、全て貴方の感覚が司るモノです≫≫≫


 大きな見出しと、ファンタジーゲームらしいBGMが流れ、心臓の鼓動は激しく唸りを上げる。その背景には、透明感のある空と大地が描かれている。淡いブルーに白色と時折灰色の雲が描かれ、その雲はあたかも風に乗っているかの如く、流れていた。


 強い日差しが大地を照らす。


 そして、壮大に広がる大自然が、そこにあった。濃い緑と、薄い緑、緑でも様々な緑で描かれ、そして、山々が連なる。それは山脈に近い。中には、大地より雲にまで届く大樹の存在も見られる。その大自然の上に浮遊している、いくつもの建造物。


 映画の世界をも蘇らせた–––。


 ≪≪≪オープンワールド型、VRMMORPG「セカンド・ライフ」の壮大な世界で駆け巡り、貴方にしかないたった一つのエンディングへとたどり着いた時には・・・

 この「セカンド・ライフ」から眺める風景は、また一層違った感覚となり、それは未来永劫貴方の記憶として残る事でしょう≫≫≫


 これがオレの脳裏から消えなかった–––。


 アイツの言葉を思い出した。


 ≪≪オレ絶対「セカンド・ライフ」で成功してやるからさ!≫≫


 リビングテーブルの上には1枚の離職票。


「このまま寝腐ってても仕方ねぇや!」


 オレは『セカンド・ライフ』発売当日に既に購入していた。薄く埃が被ったソフトケースに息を吹き掛け、手で擦る。

 ジャケットには、『セカンド・ライフ』の鮮明な海辺と草原、山々が描かれ、城らしき建造物も描かれている。そして、「Second Life」と鮮やかに書かれていた。


 早速、ハードの電源を入れる。ハーフヘルメット型のNCH

(ナーヴ・コントロール・ヘッドギア)を装着し、後はベットに横たわるだけ–––。


 準備は万端だ。


 ≪≪待っていた。この日を、この世界を≫≫


「ジッ、ジッジッ、ジッ、ジジッーーー」


 ディスクを読み込む音が、部屋にこだまする。オレはNCHを装着してからは、期待と不安が一気に胸を覆い尽くし、それはある一種の恐怖にも似ている感覚で、目を閉じていた。


 ≪≪Welcome to Second Life≫≫


 アナウンスが響く。その瞬間だ、オレの瞳には眩い光を投影しながら、その文字を映していた。

 その次だ、目に入るモノは変わり暗闇の中で、白い半透明のパネルが現れ、「プレイヤー名」と「パスワード」と書かれ、半透明のキーボードが現れた。


「うん?プレイヤー名かぁ、さぁ何にしようかな?」


「クロサワノリユキだから…、クロ……う〜ん…クロユキにしよう!?」


 『プレイヤー名』には【クロユキ】と打った。そして、下部のOKボタンを押す。


「ポチーーンっ」


「シュッ、シュシュシュシューーン」


 何やら、風を切るような音声と共に、白い光の中に吸い込まれていく。そして、目の前は暗くなる。それから、ファンタジーには合いそうなBGMがかかる。


 真ん中に白い文字で≪≪Second Life≫≫が浮かび上がる。

 次には≪≪Game Start≫≫の文字が現れて、消えた。



 するとオレの意識は闇の中へと吸い込まれて行く–––。





【あとがき】

 この作品を読んで頂いて、ありがとうございます。

 少しでも『楽しい!』『面白い!』と感じて頂けたら……

 ★で称えて頂けたり、フォローや応援コメントを残して頂けると嬉しいです。

 それが私の励みになります。少しで良いので、皆様の元気を分けて頂けませんか!?


 今後とも応援、宜しくお願い致します。


 夢実千夜

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