修正部の無感情推理Ⅰ

慶田陽山

プロローグ

皆に問う。


喜びとはなんだ。


悲しいとはなんだ。


愛情とはなんだ。


いきなり説明しろと言われ、答えれる人はなかなかいないだろう。


僕もそうだ。


これらを含めて、人は感情と呼ぶ。


感情には沢山の種類がある。


喜びは、何か良いこと、幸せに出会ったときに発生する感情。 


悲しみは、何か不幸にあったときに出る感情だ。


なら恋はどうだろう。恋は特定の異性に深い愛情を抱き、その存

在が身近に感じられるときは、他のすべてを犠牲にしても惜しくないほどの満足感・充実感に酔って心が高揚する一方する、破局を恐れての不安と焦躁に駆けられる心的状態の事だ。


僕はこの恋に関して、説明されても意味が分からない。


恋という一つの行為に沢山の感情が詰まっている。好意、愛情、

敬意、特別の存在など数えきれない。


皆は恋をどう説明しますか。


僕は一生説明ができないだろう。


なんせ僕は感情がないから……


感情のない僕には、何ができるだろうか。そう考えてしまうのも当然だ。


だが、僕にもできることは、この世には沢山ある。それを僕は今も探し続けている。


一人の人間として、認めてもらうために。今日も何かをそして、確かなものを学ぶ。


それが学校という場所だ。


そして、僕は部活動で推理をする。依頼されたものを、解決をする。


それが活動内容だ。


そして、その推理の名が


『無感情推理』


となった。


その名前の由来が、今回の物語だ。


僕は学校では問題児だ。問題児は沢山いる。僕は日々その人たちと関わっている。


初めは抵抗があった。


でも、そんな抵抗は修正部に入ってすぐに消された。


なぜなら、僕が過ごす日々は何もかも楽しいから。


修正部の仲間がいるからだ。

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