剣神転生〜新たな世界で魔眼を得る〜

河内守

序章『孤児メンデル』

生まれた時には親はいなかった。

両親は俺が生まれた直後に戦争に巻き込まれて死んだらしい。

物心がついたころ孤児院の院長にそう教えられた。戦乱の世で孤児にまともな生活などできない。いつもひもじくまともな服さえ着れなかった。


孤児院で面倒をみてもらえるのは15歳まで。

本当は穏やかに暮らしたかったがそんな夢みたいな事は当然叶わず、仕方なく剣の腕を鍛え15歳になると傭兵になった。戦に次ぐ戦。常に最前線で戦う内に俺は剣神と呼ばれるまでに成長した。


ようやく戦乱に終わりが見え、溜めた金で小さな土地を買い農業でもしながら穏やかに暮らそうと思った矢先、命を落とした。


しかし不思議と後悔はなかった。これでようやく楽になれる。そう思ったのに…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る