第1話 とにかく可愛い義妹登場!

「お兄ちゃん?…起きた?」


「…おはよー姫沙。起きてるよ。早いね?今日は入学式だもんなー…」


「うん。なんだか楽しみで寝付けなくって…今日からやっとお兄ちゃんと一緒の学校だもん…」


くっ…殺せ…なんて可愛い奴。この子、白馬姫沙

(はくばきさ)は俺の義妹なのだが、義妹になったその日からその可愛さに俺は舞い上がり甘やかしてきた。いつからか兄心をくすぐるセリフを平気で吐き更には家事も勉強も運動はそれなりに何でもできると言う兵器になってしまった…


「くっ…可愛い奴だな!!とりあえず着替えて下行くから悪いけどご飯の準備しててもらっていいか?」


「くす…ありがと。わかったよー。それより…制服どうかな…?」


「…!?世界中の誰よりも似合ってるよ!だから上目遣いで見るのやめてくれ!萌え死ぬ!」


「くす…ありがと。それじゃあ早く着替えてね?」


そう言うと、姫沙は京介の部屋を後にする。


「今日は豪華な朝ご飯だな。お祝いだもんな。夜は俺が作るから任せてくれよな!?」


「ほんとお兄ちゃん?やったー。お兄ちゃんのご飯は世界一美味しいからなー。」


くそう!いちいち可愛い奴だな!料理勉強してよかったなー。と言っても。俺たちの両親は俺たちが中学に上がると同時に2人で海外で勤務しながらスローライフをしている。ザ!ラブコメ!


「そういえばお兄ちゃん。今日はお昼までだよね?お昼はみんなで食べるの?」


「ああ。みんなも姫沙の制服姿見たがってたし、写真もいっぱい撮らせねーといけないしな!」


「やったー。いっぱい写真撮ろ?なんだかんだ春休みにみんなと会ってたけど学校で会えるの楽しみだなー…あっ、おかわりいる?」


「いや、お腹いっぱいだよ。美味かったー!御馳走様!」


「くす…お粗末様。ねえお兄ちゃん。片付ける前にまず1枚一緒に写真撮ろ?お母さんたちに送らないと。」


そう言うと姫沙は京介の膝の上に乗りピースをしながらスマホを構える。


「いきなり大胆だな。可愛い奴…よしいいぞ?」


「くす…それじゃ撮るね?」


俺は今日も可愛い義妹に翻弄されながらもしっかりと腰に手を回し写真を撮る。

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