brave new i...

～プロローグ～

急速に発達したAI。

やがて発達したAIは意思を持ち、遂には人間たちに牙を向け始める…

なんて、そんな世界は映画の中だけだ。

現実は最適化された世界。意思を持ったAIは様々な方面で活躍した。

遂には国の運営までAIが活躍しだし、人間の社会は本当の意味で最適化されたのである。

本気を出せば完全なる横一列。全員が平等な世界も作れると過激な専門家は批判をしているが、最適化されたこんな世界でも誰よりも儲けたい、なんて考える偉い人がいるおかげで、資本主義は健在だ。

最適化された生活は安定をもたらせたが、本当の意味で幸せに過ごせているのかはわからない。

スケジュールは完ぺきに組まれ、残業なんて言葉は既に死語。

会社の運営はすべてAI。社会にとって足りない所を補う形でAIがほとんど会社を立ち上げている。

交通網は常に最新情報を更新するナビゲーションによって渋滞など皆無だ。

それは、人類にとって考える事を無くし、争うことを辞めさせた。

指示通り動けばとりあえず平和に過ごせる。

退屈な世界と反旗を翻す集団もあるようだった。

AIの発達は何もリアル生活だけに影響を及ぼしているわけではない。

知識を持ったAIは新たな技術を提唱してくれる。

それはゲームの世界にも新たな技術革新を与えた。

意識を仮想空間に落とし込む。

現実世界とは時間の進み方が違う仮想空間は、現実世界の数時間を、何日にも伸ばせるのである。

そんな世界に自由を標榜するゲームが登場した。

手探りでゲームを進めていくプレイヤー達。あるものは仲間と協力し、あるものは自分の力で攻略を進めていく。

プレイヤーたちがゲームの本来の目的に気づくことはあるのだろうか、自由な世界で何をするのだろうか。