202話【悲鳴は空に響いて】
◇悲鳴は空に
メルティナに魔力を分け与えている
気付いた時には、エドガーはフィルヴィーネと共に地上に立ち、
「……な、何が起きたんだ一体――そうだ!メルティナ、それにサクラとサクヤ、リザは……!」
手で口元を
そして上空から
ドォォン――!と、瞬間的に
ローザはメルティナを
今の炎は、着地の
「――ローザっ!メルティナも……これって……」
ローザの炎のお陰か、
そしてその目に
「人の骨ね……ものすごい数だわ。
「――そういうことになるな。誰がやった訳ではない……
「見た所、ここは
「……ローザ?」
ローザの
そこに横たわる血だらけの少女が、エドガーの
エドガーも、嫌でも気付かされる。
「……え……サク、ヤ……?」
サクヤと
血だまりとまでは言わないが、決して軽傷ではないであろう傷も目につき、エドガーとローザは急ぎ
「……リザ!」
フィルヴィーネも、サクヤの
一つの
(……リザは、サクラと共にいたはずだ……ならばサクラは……?)
フィルヴィーネは空間を
しかし、サクラの《石》、【朝日の
(――そんなバカな事があるかっ!!)
もう一度、自分が弱体しているせいで力が
波のように
そして、
(……そこか……)
フィルヴィーネが確認したとほぼ同時に、エドガーとローザも
サクラがいないと。《石》の反応が無いと。
ローザの顔も
「……その大量の
「――この下っ!?」
信じられないと、エドガーは歯を食いしばって【心通話】を送る。
しかし、当然反応は無い。
スノードロップからの
「――っ……あ、
ローザに
――思い出す――直前に何があったのかを。
「――あ……あぁ……ああっ!……サクラ、サクラ……サクラァァァァァァァァ!!」
全身傷だらけで、出血も多い。
「――ちょっと!サクヤ!!無理しないのっ」
取り
ローザは
「……何するのよっ!」
「――落ち着け。お前はまず、
それは、グラグラと揺れ動く、折れかけた
今も下部の
「せめて、あの
「……そうね……その通りだわ……」
ローザは立ち上がって、拳を強く
血が
サクヤが
エドガーも、サクヤと同じくそうしたいのは山々だが、
それを思い出すように、エドガーは手を
「……サクラ……」
ローザが呪文を
フィルヴィーネとの戦いで見せた《魔法》を発動する。
「……――【
呪文を
しかし、以前とは形式も威力も
そして、根元の四本の柱だけを残して、
その《魔法》の
ローザも、剣をスコップ
サクヤは、エドガー達の言葉など聞かずに、血まみれの両手で
その必死な
◇
「――サクラ!!サクラ、サクラ!――サクラァァ!!」
自分の
エドガーとローザも必死だ。
そして、半分以上をどけた場所に、サクラの
「――もう
「サクラぁ……わたしは……わたしは……!!」
あの瞬間、
それはつまり、成り代わってしまったのだ。
能力【ハート・オブ・ジョブ】によって、サクラは、サクヤの妹――コノハに。
「――嫌だっ……サクラ、お
「――サクラっ!!」
「もう、
大きめの
その骨の先端は赤く染まっていて、サクヤが
「――サクラっっっっ!!」
ガランと大きな骨が落ちて、ローザがそれを炎で燃やす。
ローザも「はぁはぁ」と息を
もし、メルティナに
もし、もう一人でも手助けが居れば。
もっと早く、サクラを見つけられたのに。
「――あ、ああ……ああぁっ……!うわああああああああぁぁぁぁぁっ……!!」
「……そ、そんな……」
「……っ!」
落ちて来た時は
ぶつかり、刺さり、
頭が無事だったのが
サクヤの
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