168話【それぞれの場所で】
◇それぞれの場所で◇
装甲車【ランデルング】、その車内。
木箱の中に、
それを
“悪魔”リザ・アスモデウス。
自分が居ぬ間にお
「――これだけ大量の《石》があれば……!私は姿を取り戻す
“魔王”の力になるべく、リザは
それが
リゼは異世界人でありながら《契約者》を持たない。
フィルヴィーネやローザ達は、エドガーと言う《契約者》を
ならば自分はと、先程の話し合いの
この世界に
あの小娘達。サクラやサクヤよりも下、
「――待っていてください!ニイフ様ぁぁぁぁぁぁぁ!!」
◇
夜空に走る
緑色のそれは、メルティナ・アヴルスベイブだ。
夜戦をするからと、エドガーを連れ出して
ローザ、そしてフィルヴィーネに呼び出されて、エドガーを置いて飛び出した。
案外
――その理由は、
紫の月は、謎の力でメルティナの高性能のセンサー全てに
しかし紫の月が元の月に戻ると、何ともすんなり二人のもとに
スタッ――と
それに対して、思わずメルティナは。
「申し訳ありません。遅くなりました……」
謝った。別に悪いことなどしていない。
ただ、何となくだ。
もしかしたら、《契約者》であるエドガーの謝り
「――別に待ってないわよ。今“魔王”も回復したところだし……ね?」
「うむ。遅くなどない、それに、
理由を知っているらしいフィルヴィーネは、メルティナを見ながら説明を始めたのだが。
(しかし……どうして裸なのでしょうか……)
もっともな疑問であった。
フィルヴィーネは、全裸に
ローザがフィルヴィーネに勝ったことを知らないメルティナは、非常に怪しむ目で、フィルヴィーネの説明を受ける。
「
「――イ、イエス……
「《石》の使い方だけを見れば、そこのロザリームは
「――!?……サ、サクヤよりも……ですか……?」
これには中々
それが
「フフっ……メルティナ、
「ノー!わ、笑い事ではありません……ローザは
「そりゃあそうね、
ローザは、丸太に座り直して言う。
フィルヴィーネは、その場に座り込んで笑う。全裸で。
「クックック……なぁに、
「……うぅ、イエス」
こうして、《石》の取り
順にフィルヴィーネ、ローザ、サクラ、サクヤ、そしてメルティナ。
この中に誰かが
◇
【
こちらをドヤ顔で見てくる、サクヤに。
「……」
「……ふふん」
「……」
「……ちらっ」
「……」
「……ちらちらっ」
「あーーーー!!うっっっざいわねっ!!」
三度のアピールに、
「な、なんだその対応はっ!いいではないか!
足をダン!ダン!と、言葉に合わせて
それほど嬉しかったらしい。メルティナを上回っていたことが。
「それはいいわよっ、
「な、何がだぁ?」
「それ!その顔だってのっ!ニヘらぁってしないで!ムカつくから」
ニヤニヤと笑みを浮かべるサクヤの顔をムカつくと言うが。
自分も同じ顔なのだ。きっと嬉しい時はそんな顔をしている筈。
「……むぅ……仕方のない」
「……えへ」
背を向け合う二人だが、その
少女の心は、
◇
一方で、一人
「……ここ、
「もしかして、反対に進んだんじゃ……」
振り返り、明かりを探す。
戦闘の明かりを。
分かりやすく明かりを出せる
「……静かだなぁ」
ガックリと
森がある訳でもなく、
「……《石》の反応……あ!!――戻った、戻った!やった!」
右手の紋章が
こんなにはしゃいでる姿、見られたら恥ずか死ぬところだ。
「はぁ……よかった、取り
反応の戻った紋章の
つまり異世界人の少女達から、遠ざかっていたのだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます